<おむすび>阪神・淡路大震災を真正面からリアルに描く第5週 制作統括&演出に聞く舞台裏
◇震災をきっかけに「やれることをやっておこう」と前向きになったキャストも
避難所でおむすびを配る女性を演じた安藤千代子さんは、実際に神戸で被災し、「娘がボランティアの女性からおむすびをいただいた」体験があり、今回の出演に「運命を感じている」という人物。安藤さんは、今は神戸で震災の語り部をしたり、俳優や声優活動をしている。
松木さんは「取材の序盤で安藤さんと知り合って。震災をきっかけに、今後このような日常が続くか分からないから、これまでやれなかったこと、やれることをやっておこうというマインドで、30代後半から演劇活動や声優活動をし始めたそうなんです。その前向きな姿勢を聞いて、すてきな人だなと思いました」といい、「脚本ができて、この役を誰にするかとなったときに、安藤さんの人柄を思い出したんです。ご縁みたいなものも感じました」と明かす。
安藤さんは出演が決まり、「脚本を読んでいただいたときに、その当時のことを思い出して、すごく泣けてきますという話をされていました。その気持ちを大切にして演じてくださいとお話ししました」という。
阪神・淡路大震災という物語の大きな転機となる出来事が描かれる第5週。その後の展開にどうつながっていくのか、見届けたい。