架線柱の倒壊や線路冠水……相次いだ鉄道トラブル 安全対策は?
ただ、総務省行政評価局は「今回の調査は2009年度から2013年度のデータを調べたものですので、今年に起こった事故との相関関係を示すものではありません」と言います。同局が今回調査したのは、鉄道施設のうちの線路・橋梁・トンネルだけだということです。そのほかの施設、例えば架線や変電所、駅舎、車両などは調査対象になっていません。鉄道事業者はこれらをきちんと点検したのか。国土交通省は確認しているのか。鉄道トラブルが多発する昨今、疑心暗鬼になってしまいます。 鉄道は、多くの乗客の命を預かって走っています。鉄道事業者には万全の安全対策と定期的な検査、そして監督官庁の国土交通省にも国民の命を守るために厳しい目を光らせてもらいたいものです。 (小川裕夫=フリーランスライター)