“熟年離婚”過去最高に──「モラハラ我慢しなくても」「介護想像できない」 コロナも影響? もめ事の中身【#みんなのギモン】
■夫婦一緒の時間が増え…新たな要因も
猪子記者 「さらに後藤弁護士は、これらの要素だけでなく新たな要因も加わっているといいます。1つが新型コロナです。コロナ禍では外出制限やリモートワークで夫婦が一緒にいる時間が増えました」 「それによって老後の生活をイメージしやすくなり、『このまま老後なのか、嫌だな』というネガティブなイメージが湧いたことで、離婚の検討につながるというケースもあるといいます」 森アナウンサー 「先がちょっと見えた、ということですね」 猪子記者 「さらに、コロナ禍で消毒などの対策や、人との付き合いをどのぐらい制限するのかなど、夫婦間で価値観の違いが浮き彫りになり、溝を生むこともあったということです」 山崎誠アナウンサー 「『おうち時間』で一緒にいる時間が増えたこともあり、楽になった部分もあれば、一方でこれまで気にならなかったことが目についたり、ストレスになったりという部分があった、ということでしょうね」 猪子記者 「また、熟年離婚の相談者の中で増えているというのが、相手の言動が原因で体調不良になっているという人です。相手からかけられる言葉を想像したら家に帰りたくない、汗が出る、胃腸の調子が良くないなど、いろいろあるようです」 「何が原因か分からなかったものの、実際に別居してみたら症状が解消されたという人もいるといいます」 森アナウンサー 「一緒にいることが原因だったということですね?」 猪子記者 「結果としてそういう事だったんじゃないか、ということです。こうした症状を訴える人は男性にも女性にもいるといいます」
■離婚時にトラブルになるケースも
猪子記者 「後藤弁護士によると、いざ離婚するとなった時、トラブルになるケースもあるといいます。離婚で起きるもめ事としては、親権や養育費など子どもに関するものをイメージする方も多いと思いますが、熟年離婚では既に子どもが成長して独立している家庭も多いです」 「多いのが、一緒に住んでいる家の取り合いです。離婚してからローンを組んで新たに家を買うのは、なかなか難しいですよね。また退職金の分割などでも、もめることがあるということです」 刈川くるみキャスター 「こういう問題は出てきますよね。ただ離婚する、しないどちらにしても、選択肢があるというのは気持ちの余裕にもつながるのでいいと思います。ただ次のステップに行く時、トラブルは避けたいですよね」