【追悼・中山美穂さん】美STだけに語った本音や素顔を振り返る【関係者からの思い出メッセージも】|美ST
ヘア・メイクアップアーティスト 千吉良恵子さん 俳優、モデルから指名多数。長きにわたり第一線で活躍し続けるヘア・メイクアップアーティスト。美STでは表紙や連載をはじめ中山さんのヘアメイクを数多く担当。 美STがまだ美STORYと呼ばれていた創刊号表紙のメークを担当して以来、美穂さんとは、パリ、軽井沢、直島等数多くヘアメイクとしてご一緒させていただきました。創刊号時、美ST編集部から依頼が来たときはあまりにも光栄で、かつ嬉しかったことを今でもよく覚えています。だからこそ、スタジオでお会いしたときは緊張感が半端なかった。「ザ・中山美穂」なんです。以来、ここ数年前まで、ヘアメイクをさせていただく中で、1度もダメ出しはなく、逆に100%お任せ。だからこそ、より美しく仕上げたいと言う気持ちで美穂さんと向き合いました。 いちばん気にかけたことは、あまりにも深く美しい眼差しを生かすには、眉とのバランスが重要ということ。流行の眉を描くより、強い眉にすることでよりエキゾチックな目元が際立ち、バランスがよくなりました。そんな外見とは裏腹に、常に「静」のイメージの中に自分を置いている方。佇まいやちょっとした手の動きすら、静かで美しいのです。纏う雰囲気は美穂さんにしかない異次元の世界でした。ところがカメラの前にスタンバイされると、どっきりしちゃうくらいオーラが放たれ、「静」からゴージャスでミステリアスな美しさに変わるのです。たまに2人で笑い合うときも、くしゃっとした笑顔になって、声のトーンも可愛いらしい。そのギャップがとても魅力的でした。 今でも信じられないけれど、心からのお悔やみを申し上げます。(千吉良さん)
ヘア・メイクアップアーティスト 岡野瑞恵さん 美STの表紙を飾る数々の有名女優のヘアメイクを担当。中山美穂さんとは親交が深く、様々な仕事でヘアメイクを手掛け、美STの表紙を担当したことも。 美穂さんと初めてお会いしたのは私がアシスタントの時。その後独立して、お仕事をさせていただいたのはパリでの広告の撮影でした。モーターホームに颯爽と現れ、すっぴんがとても綺麗で黒目がキラキラしていて、吸い込まれるような目力、眼差しがとても魅力的で、佇まいや仕草がしなやかで「わぁ、中山美穂さんだ」と圧倒されたのを覚えてます。 その後も何度となくお仕事させていただき、ここ数年では、同い年なので健康の話、運動や食事などの話を共有し合ったり、私のにぎった玄米のおにぎりも誰よりも笑顔で美味しいと食べてくださり。可愛い人だなぁと愛おしく思いました。 うちの猫マッシュとポテトのことも「仲良くしてる?」と気にかけてくれ、写真を見せると、くちゃっと目を細めて笑いながら可愛いね、と。お互いの愛猫の話もたくさんしました。 美穂さんとのお仕事は本当は緊張しましたが(大スター・女優が憧れる女優でありアイドルでしたので…)ご本人はそれぞれのプロとしての立場を尊重し身を任せてくれる。男気というか、心地よい雰囲気、空気で仕事をさせていただきました。多くの方を魅了する女優そして歌手、中山美穂さん。今はまだ夢であってほしい…。 生意気ですが、次にお会いした時は遠慮なく美穂さんを抱きしめたい。勝手に中山美穂に抱きつきます。みんなにたくさんの愛、そして夢と希望をくださり、ありがとうございます。 どうか、どうか、安らかに。(岡野さん)