グーグルがリストラクチャリングを加速、レイオフ拡大とインドとメキシコでの雇用を増やす計画
メキシコの拠点、メキシコシティは雇用拡大を歓迎
グーグルがリストラクチャリングにおける新たな中核的拠点として注目しているメキシコシティは、ラテンアメリカにおいてブラジルと並ぶ経済力を持つメキシコの首都であり、約2,000万人の人口を擁する大都市だ。 このメキシコシティにあるグーグルの7階建てのオフィスは、メキシコ市随一の高級住宅街であるロマス・デ・チャプルテペック地区にあり、すでにセールス、クラウドエンジニアリング、マーケティングなど複数のチームのハブとして機能している。 現地紙のメキシコ・ニュース・デイリーは、「Goodbye Silicon Valley, Hello Mexico City(さよならシリコンバレー、ハロー、メキシコシティ)」と、好意的な書き出しで今回のグーグルのレイオフ関連ニュースを報じている。 その報道によると、グーグルは現在、メキシコを拠点とする6つのエンジニアリング・技術職を募集しており、うち4つはメキシコシティオフィスが勤務地、2つはリモート可能なポジションとなっている。
シリコンバレーのオフショア先として発展、インドのバンガロール
一方、インドはグーグルがかねてより開発・生産拠点として重要視している国であり、同社の主力スマートフォン「Pixel 8」は、インドで地元の委託企業によって製造される予定となっている。 インドでグーグルがオフィスを置き、今回のリストラクチャリングで雇用を拡大する予定の都市バンガロールは、シリコンバレーのオフショア投資先として急激に成長、IT企業の拠点として世界に名が知られるようになった街だ。 比較的賃金の安いIT人材が豊富であり、時差の観点からもメリットが大きいことから、各国のIT企業が進出しており、ソニーなどの日本企業から、グーグルやマイクロソフト、インテル、フェイスブックなどの米国ビッグテックまで、数百の外国企業が拠点を置いている。 かつては下請け先として注目されていたバンガロールだが、今では、高度IT人材が豊富な「インドのシリコンバレー」として名が知られるようになっている。