宇良に軍配 異例の2度取り直し「初めての経験でおもしろかった」1日3番に充実感
「大相撲九州場所・11日目」(20日、福岡国際センター) 平幕隆の勝が、新大関大の里を押し出して1敗を守った。名古屋場所で優勝決定戦も経験した30歳がトップを快走。初めての賜杯へ、勢いが止まらない。大の里は4敗目。大関琴桜は小結若元春を、大関豊昇龍は関脇大栄翔をそれぞれ押し出し、1敗を堅守。2敗だった阿炎と尊富士がいずれも敗れたため、首位3人と後続は2差に広がった。 宇良が2度の取り直しを制した。最初は平戸海の攻めを土俵際で体をひねってかわし、同時に腹ばい。2度目は宇良が押し込んだが、もつれて物言いが付いた。 最後は元気よく踏み込んだ宇良に軍配が上がった。普段は内容を「分からない」と応えるが、この日ばかりは別。息遣いは荒く顔は紅潮していたが「やりがいがあった。初めての経験でおもしろかった」と充実感に浸った。1日3番は極めて異例。幕内では2012年秋場所9日目の大道-朝赤龍などがある。