セリエAの上下格差が生んだ「中間層」の光と影【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
中間層を抜け出たアタランタ歴史に残る偉業達成も視野に
ここまでリーグ最多ゴールを挙げているアタランタ。クラブ史上初のCL行きが、現実味を帯びている。(C)Getty Images
上下の格差が開いた今シーズンのセリエAは、欧州カップ戦出場権を争う「中間層」がかつてないほど広い。その中でも躍進したアタランタやトリノが光に彩られる一方、期待を裏切るミランやローマ勢には影が忍び寄る。(文:マウリツィオ・クロゼッティ・訳:片野道郎 2019年5月16日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― これほど上下の格差が開いたシーズンは、セリエAの歴史でも稀だろう。開幕から独走したユベントスは真冬にはもうスクデットを確実にし、5試合を残して8連覇を達成した。一方、不正会計のペナルティーで勝点マイナス3からスタートした最下位キエーボは、6試合を残してセリエB降格が決定。残り3節の時点で、両チームの勝点差は実に「74」まで開いているのだ。 頂点と底辺の間隔がこれだけ大きく開けば、その間の中間層も広く
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