まさに迷走…。J1、シーズン中の監督交代数ワーストクラブ6選。直近10シーズンで最も変えているのは?
柏レイソル
直近10シーズンの途中監督交代数:4回 現在J1リーグで16位に位置している柏レイソルは、過去10年間でシーズン途中の監督交代が4回あった。 柏は2014シーズン終了をもって、2009シーズン途中から指揮を執ったネルシーニョの退任が決まり、2009日間にわたる長期政権に終止符が打たれた。 その後任を務めた吉田達磨体制は1シーズンで終了し、2016シーズンはミルトン・メンデスを招へいしてスタートしたものの、わずか3試合で解任。家族の健康上の理由だったとされているが、辞任や契約解消ではなく解任と発表された。このことから、何かがうまくいかなかったと考えるのが自然だろう。2015シーズンの得点王FWクリスティアーノを手放した新体制は困難が続き、2016シーズンは後任を務めた下平隆宏のもと、年間8位でシーズンを終えた。 2017シーズンは下平体制継続で4位となって期待が高まったが、2018シーズンは大きく荒れた。セレッソ大阪が元日の天皇杯で優勝したことも影響してAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を手にした。だが、アジアへの挑戦権が歯車を狂わせたのか、シーズン序盤からつまずき、5月に下平監督が解任となる。その後、加藤望が後任を務めたが、成績はさらに悪化した。1試合平均勝ち点0.92で下位に低迷し、11月にシーズン2度目の監督解任が発表され、岩瀬健が就任した。 2019シーズンにネルシーニョが復帰し、1年目でJ2優勝&J1昇格を果たしてまたしても長期政権を築いたが、2023シーズンは開幕から不振が続き、5月に双方合意のもとで契約を解除。井原正巳がその後任となり、現在も指揮を執っている。
鹿島アントラーズ
直近10シーズンの途中監督交代数:4回 J1リーグ最多優勝8回を誇る鹿島アントラーズは、2015~今季までの間で4回、シーズン途中の監督交代があった。 鹿島は2013年、2度目のトニーニョ・セレーゾ体制が始まって長期政権を築いていたが、2015シーズンのファーストステージは不振が続き、7月に解任された。後任を務めた石井正忠は就任1年目でJリーグヤマザキナビスコカップ(現・JリーグYBCルヴァンカップ)のタイトルを獲得し、2016シーズンはステージ優勝も果たしたが、2017年5月に成績不振を理由に解任され、大岩剛が引き継いだ。 リーグ優勝にあと一歩届かないシーズンが続き、大岩体制は2019シーズンで終了。ブラジル人のザーゴを招へいしたが、2020シーズンはJ1リーグで5位に終わった。すると、2021シーズンは開幕から8試合で勝ち点8しか稼げずに出遅れ、4月に解任。相馬直樹が後を継いだ。 2022シーズンには、レネ・ヴァイラーを招へい。クラブ史上初のヨーロッパ出身監督として注目されたが、同年8月に契約解除となっている。鹿島は「フットボールにおける現状と今後の方向性について協議した結果、双方合意のもと契約を解除することとなりました」と発表したが、このとき鹿島はリーグ戦で4位に位置しており、直近の成績が良くなかったとしても、突然の監督交代はファンに驚きをもって受け止められた。 ヴァイラーの後任を務めた岩政大樹は、2023シーズン終了までチームを指揮し、現在はランコ・ポポヴィッチが監督を務めている。