ヤマトタチバナで「屠蘇散」 鳥羽の女将ら袋詰め 三重
無病息災や長寿を願って正月に飲む「お屠蘇(とそ)」に使う生薬「屠蘇散」を袋詰めする作業が17日、三重県鳥羽市大明東町の鳥羽商工会議所であり、市内の宿泊施設の女将(おかみ)と同商議所関係者ら16人が参加した。 お屠蘇の習慣は平安時代に始まったといわれていて、市の木である「ヤマトタチバナ」を使って当時のお屠蘇を再現しようと、ヤマトタチバナの歴史文化のPRや商品開発に取り組む同商議所が平成20年度から実施している。 山口県萩市の漢方薬生薬認定薬剤師、村岡逸朗さんが講師を務め、屠蘇散の歴史や配合する生薬について説明。村岡さんが橘皮(鳥羽産)や桂皮など7種の生薬を混ぜ合わせた屠蘇散を参加者らが小袋に入れ、約1000袋を作った。市民を対象に27日まで同商議所で100袋を無料配布する。 鳥羽旅館組合女将あこや会の迫間優子さん(43)は「お客さまの健康と幸せを願って作りました。鳥羽ビューホテル花真珠では、31日、1月1、2、3日の夕食の食前酒としてお屠蘇を提供します」と話した。