申込み殺到で受付制限も…「JR東日本の銀行」?給与の振込や住宅ローンは?メイン銀行として使える?
JAL、ヤマダデンキ、北海道日本ハムファイターズ…続々と誕生する企業の「銀行サービス」
JR東日本の銀行サービス【JRE BANK】が話題だ。「バンク(銀行)」といっても、JR東日本は「銀行代理業者」であり、これまでJALやヤマダ電機などが提供してきた銀行サービスと同じカテゴリーに属する。では、なぜ、他社のサービスがパッとしない中、JRE BANKが注目されているのか。そもそも銀行代理業者とは何者で、どんなメリットがあるのか? 専門家が解説する。 【お得!】住宅ローンの借入残高に応じて最大8万マイル! 特典に特長がある「ネオバンク」 ◆「新幹線の料金が4割引」…鉄道会社ならではの破格のキャンペーン 今年のGWが終わった直後、JR東日本の【JRE BANK】が開業した。事前にサービス内容を公表しており、それが「新幹線の料金が4割引」といった、鉄道ファンはもとより、一般ユーザーにもインパクト十分の内容だったため申し込みが殺到、一時、受付を制限する事態となった。 「新幹線4割引」というのは『JRE BANK優待割引券』のことで、JR東日本管内の片道運賃と片道料金が4割引になる。乗車券の「運賃」だけでなく、特急券やグリーン券の「料金」も割引対象という破格の特典だ。これが、比較的低いハードルをクリアすれば年2枚もらえる。また、口座開設キャンペーンでは、こちらも緩い条件で4000ポイントがもらえるという(給与振込口座にすれば+2000ポイント)。このほかにもさまざまな特典があり、久しぶりの〝大盤振る舞い〟の内容となっている。 ◆『JRE BANK』は楽天銀行の支店 JRE BANKは、JR東日本の本体が銀行免許を取得して営業しているわけではない。傘下のビューカードが楽天銀行のプラットフォームを借りて、「銀行代理業者」となって銀行サービスを行う、というもの。したがって、実際には、楽天銀行のネット上の支店として存在することになる。現状、『JRE はやぶさ支店』『とき支店』『こまち支店』の3つだ。 実は、こうした銀行代理業者は、すでに何行もある。最も早く開業したのは日本航空の【JAL NEOBANK】で’20年4月。それ以降、ヤマダ電機や髙島屋、テンプスタッフ、そしてプロ野球の北海道日本ハムファイターズなど、さまざまな業種からの参入が続き、いまでは30以上の事業者がいる。ヤマダ電機や髙島屋は、住信SBIネット銀行のプラットフォームを借りているので、住信SBIネット銀行の『JAL支店』『ヤマダネオバンク支店』として存在している。