申込み殺到で受付制限も…「JR東日本の銀行」?給与の振込や住宅ローンは?メイン銀行として使える?
米国、欧州、アジア…世界的な「ネオバンク」ブーム
銀行免許を持たずに銀行サービスをおこなう企業は、海外では「ネオバンク」と呼ばれる。 米国では’10年頃から登場し、現在は欧州、アジア、アフリカ、中南米と全世界に広がっている。日本では、ようやく’18年に施行された改正銀行法によって認められ、JAL NEOBANKが第1号としてスタート。ここ数年で、数こそ増えていったものの、どれもいまひとつ存在感を発揮できていなかった。そして、JRE BANKが、久方ぶりのネオバンクとしての大きな話題になったというわけだ。 では、なぜ他のネオバンクがパッとしない中、JRE BANKが脚光を浴びたのか。理由は単純明快。前述したように、従来のネオバンクでは考えられないほど、特典の〝お得さ〟が突出していたからだ。 ◆マイル付与、優勝すれば5万円のキャッシュバック付きの住宅ローン…ユニークなネオバンクのサービス これは、誤解されがちなことなのだが、ネオバンクは、プラットフォームを提供している銀行の〝下位互換〟ではない。預金やローン、入出金、振込・送金といった基本的なサービスは、同等の機能を備えている。その上で、事業者ごとに特色のあるサービスを打ち出している。 例えば、【JAL NEOBANK】であれば、住宅ローンの借入残高に応じて、最大8万マイルがもらえるという特典がある。住宅ローン金利は住信SBIネット銀行とは変わらない。JALのマイラーで、JAL住宅ローンを借りた人は少なくないと聞く。京王電鉄の【京王NEOBANK】でも、住宅ローン残高に応じて『京王ポイント』が最大12万ポイントもらえる。 そして、【ヤマダNEOBANK】では、家電や家具、EV(電気自動車)の購入資金を住宅ローンに含むことができるので、変動金利で借りれば、通常のショッピングローンよりもかなり低い金利で購入が可能となる。また、変化球としては、北海道日本ハムファイターズの【F NEOBANK】は、「順位連動型住宅ローン」として、借入後の5年間、レギュラーシーズンの順位に連動してキャッシュバックの特典がある。1位の場合は5万円なので、5年間1位が続くと25万円がキャッシュバックされることになる。 このように、既存のネオバンクも、本業を活かした特典・サービスをユーザーに提供している。条件が合致する人にとっては、利用する価値はあるだろう。