“ペット”から“伴侶動物”へ 一方で虐待数は過去最多 保護動物185匹と暮らすYouTuber「1匹だけでも大変な人はいる。自分のキャパと責任を負えない飼い方はしないほうがいい」 共生のあり方は
家族同然で一緒に暮らす動物に対して、ペットなどの“愛玩動物”ではなく、“伴侶動物”との呼び方が広がっている。特別養護老人ホーム「さくらの里 山科」では、フロアの一角に、犬や猫と暮らしたい入居者専用の「ワンズユニット」と「ニャンズユニット」を設け、現在は犬6匹、猫8匹が同居している。 【映像】「認知症が大きく改善した!」“伴侶動物”が高齢者に与える影響 施設長の若山三千彦氏は、高齢者を幸せにするために犬や猫も幸せにする「伴侶動物福祉」を大切にしている。猫と暮らすことで、一時的ながら認知症が大きく改善されたケースや、犬へのブラッシングで、関節が固くなる“拘縮”が起きかけていた人が治った例もあるという。その一方で、動物をめぐっては虐待件数が過去最多を記録するなど社会問題にもなっている。『ABEMA Prime』では、人と動物の共生について考えた。
伴侶動物医療をモットーに、治療や啓発活動を行っている赤坂動物病院の柴内晶子院長は「伴侶動物は、もともと人と暮らしてきた、長く幸せな歴史がある」とした上で、「犬は1万5000年くらい前から、猫も約1万年前から一緒に暮らしてきた。おそらく、種として互いが選び取った奇跡的な出会いがある。あながち人間のエゴとも言えない。伴侶動物には返す自然がなく、いかに人のそばで幸せに生きるかが大切な存在だ」と語る。
会社員でYouTuberのアニマルハウスユーキさんは、保護した動物57種・185匹と共同生活している。虐待されているイグアナを保護したことをきっかけに、ペットショップなどからも保護依頼を受けるようになった。現在は犬、猫、クマ、ヘビ、インコ、フェネック、カメレオンなどと暮らす。愛玩動物飼養管理士2級を取得していて、将来は動物たちの保護施設をつくるのが夢だ。
睡眠時間は3~4時間で、多くの時間を世話にあてる。2階建ての家には、1階は草食動物、2階は肉食動物が住む。費用面ではごはん代30万円、光熱費15万円、消耗品(ペットシーツ等)15万円、病院・トリミング代40万円など月約100万円がかかり、会社員(デザイナー)収入やYouTube動画の収益などでまかなっているという。