【大人も注意】流行中の「マイコプラズマ肺炎」厄介な特徴とは? 長い潜伏期間から“歩く肺炎”とも…
マイコプラズマ肺炎の感染状況への受け止めは?
編集部: マイコプラズマ肺炎の感染状況が過去10年で最も多いペースとなっていますが、こうした状況への受け止めを教えてください。 中路先生: 今回の感染の流行の背景には、新型コロナウイルスが5類に移行してから初の感染対策の緩和による社会活動の再開と、マイコプラズマ肺炎の4年に一度(オリンピックの年)の感染流行の波が重なった可能性が考えられます。前回の流行の年は、コロナ禍の感染対策がなされていたため、流行しなかった可能性があります。 今後、夏休みの期間が終わって集団生活が始まることで、さらなる感染拡大が懸念されます。また、大人の家庭内感染や施設内での集団感染にも注意が必要です。マスクの着用や手洗いなどの基本的な感染対策を見直すことが重要であると考えられます。
編集部まとめ
国立感染症研究所は2024年8月20日、マイコプラズマ肺炎の1医療機関あたりの患者の報告数が1.14人と発表し、過去10年で最多ペースとなっていることがわかりました。手洗いやうがい、必要な場所でのマスクの着用など、自身でできる感染症対策が重要になります。
監修医師:
中路 幸之助 先生(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター) 1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。