サークルK親会社の セブンイレブン 買収提案は絵空事に終わるのか? 無視できない日本のコンビニ文化、オーナー一族の存在
コンビニ業界で生き残るための条件
コンビニエンスストア・チェーン向けにモバイル・アプリの開発を支援するローバータウン(Rovertown)のマーケティング責任者フランク・ビアード氏は、地元や地方のチェーンは差別化する方法を見つける必要があると話す。たとえば、ルイジアナ州のショップライト(Shop Rite)はクイックサービスのケイジャン料理を提供し、中西部のユナイテッドデイリーファーマーズ(United Dairy Farmers)はアイスクリームを提供し、テキサス州のカルト的人気を誇るサービスエリアのバッキーズ(Buc-ee's)は巨大な店舗でさまざまな料理やブランド商品を提供し、特にユニークな体験を提供している。 「これは、地域密着型や地方のチェーン店にとって、自社の強みをさらに活かす必要があることを示すさらなる証拠だ」とビアード氏は言う。「似たような店ばかりが並ぶなか、競争相手と同じようなことをするのは最悪の戦略だ。サークルKの規模がますます拡大していることは、小売業者にとって、これまで以上に自社の差別化を図る必要があることを強く認識させるものだ」。 「手頃な価格で高品質な食品を提供することが、セブンイレブンにとって差別化の手段になるかもしれない。このチェーンはすでに日本でそのように知られており、セブンイレブンやそのほかのコンビニエンスストアで販売される持ち帰り用の食事は、日本文化の重要な一部となっている。同社のCEOである井阪隆一氏は、セブン&アイは、スライダーやフレンチトースト、チキンサラダサンドイッチなど、より良い食品を店舗に提供するために、米国のサプライヤーであるわらべや日洋ホールディングスと提携しているとブルームバーグに語った。同氏は、「我々は、ガソリンやタバコに依存するビジネスモデルから、商品によって顧客に選ばれるビジネスモデルへの転換が必要だと考えている。この変革の鍵は、新鮮な食品だ」と語った。