「比較」が子どもに悪影響? 全国アンケート1300件でわかった“子どもたちのホンネ” 親から比較されると学校の満足度も低く……
■子どもの「自己肯定感」を高めるには
―――アンケートでは、約9割が家族と夕食を食べている一方で、「1割の子どもが、一人、もしくは兄弟だけ、塾などで友だちと食べている」という結果でした。親子の時間が合わない家庭もあると思いますが、その場合はどうしたらいいでしょうか。 共働きが主のご時世、ある程度の割合のお子さんが、なかなか親と夕食の時間を一緒に過ごせてないというのは、事実として受け止めなければいけないですよね。その上で、いろいろな対策、対応ができると思います。1つは、今回の調査の中でも夕食を一緒に食べられていなくても満足度が高い子もいます。夕食以外の場でお父さんやお母さんとの会話やコミュニケーションを取れるような機会があったり、休日に時間を過ごす時間があったり、まとまった休みに一緒に旅行に出かけていたり…と別の機会でコミュニケーションの場を作ることでも補えると考えられます。 他にも、子ども食堂なども増えてきているのでそうした場を活用してもらって、他の子どもと一緒に食べるとか、お父さんやお母さんじゃない大人と一緒に夕食の場を囲むこともできるかと思います。 最近、教育分野で注目されている「自己肯定感」という言葉がありますが、自分を肯定する、自分はこのままでいいんだと思えることは、一人ではなかなか身につかないものです。基本的に他の人と関わりの中で、お父さんやお母さんが褒めてくれた、周りの人にこう言われた、という中で、自分はこのままでいんだと好転する気持ちが高まっていきます。自己肯定感を身に着ける上でも、心理的な状況においても 1人にしないのは大事なことだと思います。 自己肯定感というのは、現状について認めるというところですね。まずその現状について不安であるとなかなか次に進めない。自己を認めてあげるという「基盤」をまず固めて、そこから少しずつできることを増やしていくことが今後に繋がるという意味で、まずは自分を認める、肯定するっていうところが重要なポイントです。