【フェアリーS】プリンセッサ、勝ちっぷりの良さと母アンドリエッテの血統を考えれば魅力にあふれる 桜花賞路線に名乗りを上げるか
◇「第41回フェアリーS」(G3・12日・中山・芝1600メートル) フルゲート16頭に登録26頭という狭き門。前走がダートの未勝利戦勝ちのプリンセッサにとっては、まず抽選突破というハードルはあるものの、その勝ちっぷりの良さと母アンドリエッテの血統を考えれば魅力にあふれる1頭だ。試金石の一戦を乗り越え、桜花賞路線に名乗りを上げるか。 初の芝でも不安より楽しみの方が大きそうだ。 プリンセッサはデビューからここまで2戦はダートで2、1着。今回、初めて芝での重賞挑戦になるが、気後れなどみじんもない。 前走は2番手から運び、ペースが遅かったこともあり向正面に入って先頭へ。そのまま直線に向くとリードを広げて8馬身差の圧勝だった。牧田師は「新馬戦も悪くなかったですが、前走は強い内容で勝てましたね」と目を細める。ゴール前は気を緩めたような走りでも、あの勝ちっぷりの良さなら期待は高まる。 母のアンドリエッテは、2018年のマーメイドSを勝っており、芝をこなせる下地はある。母も管理した牧田師は「アンドリエッテは、すごいバネのある馬でした。それに比べると、この馬はどっしりとしていますけど、スピードがありますからね」と説明し「父がナダルなのでダートから使ったのですが、母がアンドリエッテですし、スピードがある馬なので芝でもと思っていました」と手応え十分だ。 今回は初の長距離輸送というハードルもあるが、もともとカイ食いが旺盛で馬運車の中ではおとなしいタイプというだけに心配はない。「前走後は在厩で調整してきましたが、ここまでは順調にきていて状態もいいです。今回は芝へ。ここで結果を出して芝の重賞路線へ進みたいところです」と指揮官。このまま桜花賞路線を歩んでいけるか、まさに試金石の一戦となる。
中日スポーツ