投げ銭やスパチャは違法って本当ですか? 注意点などがあれば教えてください。
新型コロナウイルスの蔓延やインターネットの普及と発展により、ライブ配信を筆頭にオンラインでのコンテンツは高い注目を集めています。 ライブ配信では投げ銭機能が醍醐味の一つになっており、配信者にとっては貴重な収入源でもあります。しかし、投げ銭やYouTubeの投げ銭機能であるスーパーチャット、いわゆるスパチャが合法なのか気になる方は多いでしょう。 そこで本記事では、投げ銭やスパチャに違法性はないのか、注意点も含めて解説します。
投げ銭やスパチャとは?
元々、投げ銭とは大道芸などの路上パフォーマンスに対して、観客がお金を支払うことを指す言葉でした。裏返しにした帽子や箱などに、硬貨や紙幣を投げ入れる様子から生まれました。 スパチャとはスーパーチャットを略した言葉で、スーパーチャットは動画共有プラットフォームであるYouTubeにおける投げ銭機能のことです。現代ではYouTubeの普及とスーパーチャット、スパチャという言葉の浸透によって、投げ銭のことをスパチャと呼ぶことも少なくありません。 現在ではインターネットで配信している配信者に向けて、視聴者がお金やお金に相当するアイテムを送ることを投げ銭と呼びます。応援の意味を持つチップに近いといえるでしょう。自分の好きなもの、いわゆる「推し」を直接的かつ、お金という形あるもので応援できることが最大の魅力といえます。
投げ銭やスパチャの違法性
スパチャを含む投げ銭を取り巻く市場は年々拡大しています。配信者の主な収入源は動画が再生されることで得られる広告収入だといわれていますが、投げ銭によって得られる収入が広告収入に匹敵するケースも少なくありません。 ただし、状況次第では投げ銭を受けることが法律に触れる場合があります。これは、軽犯罪法第一条第二十二号により、「こじきをし、又はこじきをさせた者」は拘留もしくは科料の対象とされているためです。つまり、投げ銭を受け取る行為が軽犯罪法における「こじき」に該当した場合、違法になる可能性があるのです。 軽犯罪上の「こじき」は不特定の他人に同情を誘い、自分の生活のために必要な金銭や品物を反復かつ継続的に求める行為と定義しています。 これを踏まえると、配信上で「お金に困っているから」、「食べるものを購入するために投げ銭が欲しい」などと発言して継続的にお金を集めた場合には軽犯罪法違反に該当する可能性があります。しかし、単純に配信行為やコンテンツに対する対価として投げ銭をする場合は、違法性はないと考えられるでしょう。