見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
■「自然吸気SOHCでしかもMTのグランツなんてアリ!?」日産・セドリック/グロリア(Y31)
最高級サルーンながらスポーティなテイストを盛り込み、セドグロに新たな風を吹き込んだグランツーリスモ。Y31で初めて設定され瞬く間にヒットモデルとなったが、そのグランツーリスモにはいくつかのグレードが存在した。 まずはグランツーリスモSV。2リッターV6DOHCターボのVG20DETを搭載し、充実装備の最上級グレードだ。その下に位置するのが、パワーシートやオートエアコンなどの上級装備が省かれたグランツーリスモ。 そして、あまり知られていないのがV20Eグランツーリスモ。これは、グランツーリスモシリーズのベーシックモデル的な存在で、その名の通り2リッターV6SOHCのV20Eを搭載。そのため、パワフルさはまったく期待できない。 一応、シリーズ共通のスポーティサス仕様だが、見た目はスポーティだけど走りは普通のセドグロと大きく変わらないのだ。 こう聞くと残念なグレードに感じられるが、大きな魅力がひとつある。それが、5MT車が設定されていたこと。ターボはATのみだが、V20EはMTが選べたのである。 とはいえ、MT車に乗りたいのなら他の車種を選ぶ人が大半だと思うが……。
■「圧倒的パワーはないけどマッチョボディの魅力は不変」三菱・GTO
三菱GTOと聞けば、重戦車のようなルックスとツインターボエンジンで、怒涛の走りを披露するスポーツモデルを想像するはず。 しかし、そんなGTOにも雰囲気重視の自然吸気モデルがあった。当初はGTO、1995年のマイナーチェンジ以降はGTO SRと呼ばれるモデルがそれだ。 搭載される自然吸気の6G72ユニットは、225ps/28.0kg-mというスペックを誇る。決してアンダーパワーではないが、車両重量は1.6トンを軽くオーバーし、ターボモデルが280psを発揮することを考えると物足りなく感じるはず。 ただ、フルタイム4WDや4WSはそのままだし、見た目はGTOそのもの。また、MTは5速だが、ターボモデルにはなかったATが設定されていたのもルックス重視派には魅力的に映ったかもしれない。 ちなみに、パワートレイン以外での変更点は、アクティブエキゾーストシステム、アクティブエアロシステム、ECS(電子制御サスペンション)などが省かれたこと。また、中期以降は4WSも未装着となった。 マッチョボディでクルージングを楽しむのであれば、自然吸気モデルでも十分だろう。