【ソフトバンク】小久保監督 一軍打撃コーチ〝1人制〟の狙い「上に来て打撃フォーム悩んでる選手は…」
変革の象徴とも言うべき組閣の狙いは――。ソフトバンクは2025年から一軍打撃コーチを「1人制」にする。昨シーズンの全日程終了とともに明らかになった事実は、地味に大きなニュースだった。 従来は2人制で左右1人ずつ配すのが一般的と言える。新たな試みには、どんな意図があるのか。現場の最高指揮者である小久保裕紀監督(53)は次のように説明する。「(新たな一軍)打撃コーチの仕事は、練習メニューの作成と打順の提案。その日の投手の攻略法、ベンチのムードづくりとネクストバッターズサークルから打席に向かう選手への精神的アプローチ。これが5大項目」。よどみなく語る姿にチームとしての肝いり案件であることがうかがえた。 一番勝つ確率の高いメンバーを揃え、戦術を落とし込み、パフォーマンスを発揮させる。一軍は〝仕上がった選手〟を動かす場。小久保監督はこう続ける。「(技術指導は)一軍、いらないでしょ。僕が一軍監督やって、求めることっていったら『野村勇の打撃フォームをこうしてくれ』って、いらないでしょ。この選手はこのタイプだからこう使おうか、守備と走塁が必要やから置いておくかとかやけど。でも、このまんまの打ち方やったら試合でヒット出ないよね…じゃあファーム行かそうかになる。で、ファームで技術指導して自分で直してっていうのが一番大事なんで。上(一軍)に来て打撃フォーム悩んでるような選手は一軍じゃいられない。だから、いらないです」 新シーズンからは村上隆行コーチが一軍に留任し、村松有人コーチが二軍に配置転換。指揮官の狙いを反映した適材適所の組閣で、チーム内でも新たな試みに大きな注目が集まっている。
東スポWEB