朝・昼・夕食の量は「4対3対3」の比率が理想的。おやつは16時、夕食は20時までに食べると良い理由とは?
2021年に内閣府が高齢者向けに行った調査によると、普段、食生活について気になっていることは「栄養のバランスがとれていない」ことだと答えた人は約2割いたそう。「見た目の若さには、日々の食事が関係している」と話すのは、『老けない最強食』(文春新書)を著したジャーナリストの笹井恵里子さん。さらに笹井さんいわく、「朝食から3時間経つ頃には体に必要な栄養素の多くが消耗している」とのことで――。 【表】栄養成分を効率よく摂取できるタイミングは… * * * * * * * ◆昼はガッツリしたものを 朝食から4時間後、遅くとも6時間以内に昼食を摂りたい。朝食から3時間経つ頃には体に必要な栄養素の多くが消耗しているという。 「タンパク質を消化する胃は、正午~14時に最も働きます。この時間帯はカロリーが多少高いものを食べても脂肪になりにくい時間帯です。夕方に代謝が高まるので、昼にタンパク質をしっかり摂っているほうが筋肉量のアップにもつながります」(管理栄養士の望月理恵子氏) 一方で、ここでかけ蕎麦などの「あっさり食」で済ませると、夕食量が増えやすく、血糖値急上昇につながり、太る可能性があるという。 トンカツ定食などの揚げ物類でも、ステーキでも、昼はガッツリしたものを食べたほうがいい。
◆おやつは遅くとも午後4時までに 「おやつ」に適した時間もある。 昼に活動し夜に眠るような一般的な生活スタイルの人なら、「おやつは14時前後、遅くとも16時まで」という。 時計遺伝子の一つで、体内時計を調節している「ビーマル1」が脂肪の蓄積と密接に関係していることを解明した日本大学薬学部の榛葉(しんば)繁紀教授に話を聞いた。 「ビーマル1の量は一日のうちで増減し、この量が増える時間ほど食べたものが脂肪になりやすいんです。ビーマル1が最も少ない時間帯は昼頃から16時まで。そこから徐々に増えていきます」 22時から深夜2時の間は最も少ない時間帯の数十倍にもなる。夜間の“つまみ食い”にはくれぐれも気をつけよう。 ビーマル1の量の観点から夕食は20時までに済ませるのが理想という。榛葉教授が続ける。 「22時になるとビーマル1が最も多い時間に突入します。ごはんを食べて消化に2時間かかることを考えると、20時台の前半までに済ませるのがいいですね」