ロシア、ウクライナ第2の都市陥落狙う-市民強制立ち退きへ偽情報も
ウクライナ当局にハルキウを断念する用意はない。クブラコフ・インフラ相はX(旧ツイッター)に投稿した発表文で、依然として約20万人が電気のない生活を強いられているハルキウと周辺地域のインフラを復旧させ、電力を供給する計画を明らかにした。
ウクライナは同国を支援する欧州諸国に対し、エネルギー追加供給の要求を強めている。ハルシチェンコ・エネルギー相は国内の発電能力が「ほぼ全て」ロシアの攻撃で破壊されたと説明し、一部の電源を復旧させようと工事に入っていたインフラも攻撃を受けたと述べた。
ハルシチェンコ氏はブリュッセルで記者団に対し、「冬が問題になる」と発言。「速やかに発電能力を引き上げられる方法について協議している」と語った。
広大な都市をロシア軍が近く制圧できると予想する者はほぼ誰もいない。ウクライナ軍は防御を固めており、事情に詳しい関係者によるとゼレンスキー大統領は本格的な攻勢を仕掛けるほどの戦力がロシアにはないと見なしている。
米国などの西側当局者も、ロシアには大規模な兵員補充なしにハルキウを攻撃できる余力はないとの見解で一致していると、事情に詳しい関係者が明らかにした。
ロシアは現時点で決定的な戦線突破を果たすほどの兵力がないかもしれないが、ショイグ国防相は年内に2つの新たな統合軍と14師団、16旅団を創設する計画を打ち出した。今のところロシア軍は手厚い報酬を約束して新兵を採用し、兵力の増強を進めており、年内には少なくとも25万人の増員を目指している。
原題:Russia Tries to Force Ukraine to Abandon Second-Biggest City (1)(抜粋)
--取材協力:Olesia Safronova、Volodymyr Verbianyi、John Ainger、Natalia Drozdiak.
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Daryna Krasnolutska, Jennifer Jacobs, Alberto Nardelli