高速道路のジャンクションは上から見ると美しい! 構造美を堪能するための基本的な種類。
高速道路のジャンクション。利用者としては、複雑でどちらに進めばいいのかわからなくなったり、ぐるぐると無駄に走らされているように感じたりすることもあるのではないだろうか。地図上で見てみると、そこには、複雑な設計と立体に交差する道路の生み出す構造美が存在する。実は、いくつか種類があるので、実例をもとに紹介しよう。 【図で見る】高速道路のジャンクション、上から見ると美しいって知ってた?
ジャンクションの構造も千差万別!
ジャンクション(JCT)とは、道路と道路を接続する立体的な交差地点のことをいう。一般の道路では、交差点で道路と道路を接続し信号機で交通を制御するが、高速道路の場合、車両が道路をノンストップで走行しながら交差できるよう、立体的な構造物としている。 ジャンクションを建設する際は、周辺の場所や地形、通過する車両の交通量、交差する道路の数、走行の安全性など、様々な条件を勘案して構造を検討している。傾向としては、日本は平地の少ない地形のため、用地を要する巨大なジャンクションよりコンパクトな構造のジャンクションを建設していることがあげられる。 利用する側としては、あまり意識することはないかもしれない。複雑でわかりにくいと思うことはあるかもしれない。しかし、地図上や航空写真でみてみると、複雑な設計と立体に交差する道路の生み出すジャンクションの構造美におどろかされるはずだ。 それでは代表的な型を代表的なジャンクションで紹介しよう。
トランペット型
上から見るとトランペットのような「トランペット型」のジャンクション。インターチェンジによく使用される。ループはひとつでシンプルな構造。 画像は道東自動車道と帯広広尾自動車道に接続する「帯広JCT」だ。大平原にまっすぐ伸びた道路と道路がループで交わる。 その他、トランペット型とトランペット型を本線に対して向かい合うように設置したダブル使いしているジャンクションもある。
Y型
アルファベットのYのかたちをしている「Y型」。直結Y型と準直結Y型の2種類がある。 【直結Y型】 本線に対してランプ路を最短でつないでいる。岩舟JCT、山口JCTなど。交通量が多く、かつその差の小さい場合に適している。 【準直結Y型】 本線に対してランプ路を大きく迂回してつないでいる。東北道と北関東道を結ぶ栃木都賀JCTなど。一方の道路の交通量に差がある場合に適している。 東北自動車道と北関東自動車道を結ぶ「岩舟JCT」は、ランプ路もコンパクトにおさめた典型的な直結Y型である。