佐藤琢磨“校長”、初めてのF1公式セッションに挑む”教え子”岩佐歩夢にエール「俺の教え方が良かったね! とにかく楽しんでほしい」
六本木ヒルズアリーナで行なわれている『F1 Tokyo Festival』のトークショーに出演した岩佐歩夢を待ち構えていたのは、佐藤琢磨だった。佐藤は、今週末の日本GPで初めてF1公式セッションを走ることになる岩佐に、エールを送った。 【ギャラリー】六本木ヒルズを舞台に4月3日まで開催中! F1 Tokyo Festival 岩佐は2019年の鈴鹿サーキット・レーシングスクール(SRS/現ホンダ・レーシングスクール鈴鹿)を主席で卒業してスカラシップを獲得。その後、フランスF4、FIA F3、FIA F2と着実にステップアップを果たし、今季はスーパーフォーミュラに参戦しつつレッドブルF1のシミュレータ作業を担当。そして、今週末行なわれるF1日本GPのFP1でRBのマシンを走らせることになった。 岩佐がSRSで学んだ2019年といえば、同スクールが佐藤琢磨”校長”になったまさに1年目。つまり校長先生と教え子……という間柄のふたりである。 「やっぱり俺の教え方がよかったからかなぁ!」 佐藤はそうおどけると、さらに次のように続けた。 「本当に嬉しいですね。感慨深いところもあります。こういうのは本当にタイミングもありますからね」 「歩夢はセンセーショナルな生徒だったので、この生徒は上までいくだろうと思った。スカラシップを獲ってすぐにフランスF4に行きましたが、当時はそれも規定路線ではなかった。でも、僕たちとホンダさんとで話して、そういう形になりました」 「ここまであっという間に来てくれたのは、嬉しいですよ。それこそ、ホンダさんがずっと目指してきた、カートからF1へという道ですから。育成と言っても、結局は選手自身の素材が良くないとダメですが、その選手が頑張れる時にそれをサポートできる体制を作ってきました。それがまさか日本GPでFP1に乗れるなんてね」 「これも、彼がシミュレータ作業で実力を示してきたから実現したんだと思います。実戦の戦力として使ってもらえる……プロのドライバーとして需要があったということです。本当に素晴らしいですよ」 岩佐も、佐藤“校長”に、SRSを卒業した後もサポートを受けてきたと明かす。 「いつどんな時でも、親身になって色々な相談に乗っていただきました。自分の中で本当に支えになっていると思います」 そう岩佐は言う。 「スクール時代にも、もちろん色々教えていただきました。他の講師の皆さんにも、走りだったり、レーシングドライバーとしてどうあるべきか、勝つためにどうすべきかというところを教えていただきました」