台風被害・ブルーシートかけた屋根多い近畿に無情の雨
10日の近畿地方は、前線や湿った空気の影響で雨が降っており、気象庁によると、雷を伴って非常に激しく降る所がある見込みだという。同日午前10時現在、近畿各地では大雨警報が出ているところもあり、同庁は「土砂災害に警戒してください」と注意を呼びかけている。
未だにガレキが電線に引っかかっている場所も
4日に近畿地方を直撃した台風21号による強風で、近畿各地では屋根瓦が飛ぶなどの被害が多数出て、10日現在も屋根にブルーシートをかけて一時的に雨をよけている家も多く、今回の雨は「無情の雨」となった。 大阪市東住吉区の地下鉄・駒川中野駅近く南港通の歩道上では、民家のベランダの屋根のようなものが電柱に引っかかった状態でおかれており、10日朝も多くの通行人らがそれを不安そうに見つめる光景がみられた。近くには阪神高速道路14号松原線の駒川出入口もあるため車の交通量も多く、ツイッターなどのSNSでも心配の声が多くあがっている。 その近辺では、店の看板が飛ばされたたり、屋根にビニールシートをかけている家も多く、近くに住むという50代男性は「自宅近くの多くの民家が台風の被害を受けている。こんな時に大雨というのはこたえます。学校への通学路にもなっている場所なので引っかかっているものは、早く撤去してほしい」と話していた。 関西電力では、「電柱が折れたり、電線が切れて垂れ下がっている箇所は大変危険ですので、これらには絶対に近づかないようお願いします」と注意を呼びかけている。近畿地方で10日午前6時現在、停電中なのは約5万8800軒。内訳は大阪府約2万7000軒、京都府約6000軒、兵庫県約800軒、奈良県約1000軒、滋賀県約1000軒、和歌山県約2万3000軒となっている。
気象庁「今日夕方まで土砂災害に警戒を」
また、気象庁は近畿地方で大雨が降っていることから「今日夕方まで土砂災害に警戒し、今日昼前まで浸水害、河川の増水、強風、高波、竜巻などの激しい突風、落雷に注意してください。突風により、瓦・看板・ガラス・瓦礫の落下や、屋根のシートが飛ばされる等のおそれがありますので、注意してください」と注意を呼びかけている。