「ラーメン登龍門」職人の熱き激突と舞台裏 独占密着!「父を超えたい」運命の戦い
■タイからの挑戦者 ラーメン博物館へ
一方、決勝3日前、新横浜ラーメン博物館にやって来たのは、タイからやってきたジョー・チャワポンさん(40)とデューさん(35)のコンビ。今回、決勝戦に進出した8組の中で唯一の外国人です。 実はジョーさんは、かつて2年間日本のラーメン店で働いた経験を生かし、タイでラーメン店を開き、今では大人気です。 デューさん 「日本で開店したい夢を見ています」 ジョーさん 「(Q.ラーメン登龍門での目標は?)優勝です。頑張ります」 今回のテーマが「味噌」ということで、スープは味噌汁をイメージし、アサリだしに。 ジョーさん 「アサリ味噌のイメージ」 デューさん 「味噌汁の中にアサリが入っているから」 そして勝負をかけるのは、味噌スープに合うチャーシューなどのトッピング。一番のこだわりは、日本のもつ鍋店から取り寄せた牛モツです。 デューさん 「2人ともモツが好きなので、そして、モツはうまみがすごく強い」 目指すは、こだわりのトッピングをぜいたくに使ったフルコースのような味噌ラーメン。はたして、どんな勝負ラーメンができるのでしょうか?
■若手職人「父を超えたい」運命の戦い
続いて訪れたのは、人気ラーメン店「らーめん愉悦処 鏡花 八王子想庵」の新進気鋭の町田将一店長(23)です。 「極醤油らーめん」は6種類もの蔵出し醤油をブレンドした「秘伝の醤油ダレ」を使ったスープが味わい深い、店自慢の醤油ラーメンです。 そんな醤油ラーメンの人気店が、今回は味噌ラーメンへの挑戦。コンセプトは「毎日でも食べたくなるような優しい味噌ラーメン」です。 鶏ガラ、豚ガラ、昆布が入った大会用に開発した澄んだスープで勝負します。さらに、味噌は町田さんが厳選した麦味噌と米味噌、西京味噌の3つをブレンドします。 町田さん 「3種類、別々の特徴があって、それぞれに良さがあるので、相乗効果を狙っている」 実はこのブレンド味噌の使い方が今回、勝負をかけるラーメンの最大の特徴。その秘策とは…。 一方、人気店を構えながら、なぜ今回挑戦したのでしょうか。 町田さんの父・恵一さん(61)は25年前、当時会社勤めをしていました。「第1回ラーメン登龍門」に挑戦し、ベスト10まで勝ち残ったことを転機に、「鏡花」を開店してラーメンの道へ。 今回、25年の時を経て、大会に息子が参加することについて、次のように話します。 恵一さん 「うれしかったです。親として、第1回出場者としては優勝してほしい」 町田さん 「やっぱり、おやじを超えたい」 そして決勝戦当日。運命の戦いが始まります。トップバッターは「父を超えたい」という若手ラーメン職人の町田さんです。 町田さんが完成させたラーメン「山椒味噌変化」。透き通ったスープの上には、独自にブレンドした3種のこだわり味噌がなんと、そのまま麺の上に。さらに、パンチのある山椒も乗った特製味噌ラーメンです。 麺の上に乗せた味噌は、少しずつ溶かし、味変しながら、食べ進める新しい形の味噌ラーメンです。ラーメン名店の店主ら審査員の反応は? ラーメンデータバンク 大崎裕史会長 「おいしかったです。印象としては、『味噌ラーメンなのかな』と。(味噌と)混ぜた時に…」 町田さん 「味噌ラーメンらしさというのは、味噌をといてから…」 「大崎さんの質問で『味噌をとかない状態だと、味噌ラーメンじゃないのか』と。そこがネックになってくるかな」