オロチとAZ-1が複数台あるガレージ【2】6台のAZ-1、CARAを手に入れてきたオーナーの手元に残るクルマ
軽自動車複数台オーナーは基本的に小さいクルマが好きという人が多い。しかし今回紹介するオーナーはAZ-1とオロチというまるで違う2台をそれぞれ複数台持っている。いったいどんなオーナーなのだろうか、自宅への取材を敢行することにした。 【画像27枚】AZ-1とオロチというまるで違う2台をそれぞれ複数台持っているという稀有なオーナー。そのクルマたち 【AZ-1&キャラ&オロチ Vol.2】 平成ABCトリオの中でも「究極のハンドリングマシーン」と呼ばれ話題となったAZ-1。 当時のマツダはバブル期の勢いを借りてトヨタ、日産に追いつけとばかりに販売チャネルを5系統に増やし、それぞれの販売店に向けた専用車両を開発。その1つであるオートザムでの販売車種として用意されたAZ-1。 しかしながらバブル経済崩壊後で一気に日本経済が落ち込んだこともあり、販売台数が低迷。わずか3年で販売中止となってしまう。 販売期間も3年、そして販売数は低迷したが、多くの人の記憶に残ったAZ-1。オーナーもこの強烈な個性のとりことなった1人で、これを日本が誇るべきスーパーカーであると公言。手に入れることになったのだ。 AZ-1 M2 1015 マツダの自動車工房ともいうべきM2が企画したが、マツダ本体がそのデザインを使用し、AZ-1最後の特別仕様車として販売した車両(サブローなども存在するがここでは省く)。50台限定で生産されたが、追加で50台を受注生産というリリース記録がある。実際に追加されたか否かは不明。この車両は多くのマツダスピードパーツで構成されているため、それらのパーツを購入してM2もどきにするオーナーも多い。この車両は書類も揃っているまぎれもない本物のM2 1015。前オーナーがしっかりとメンテナンスし保管していたらしく、かなり良い状態で購入したという。現在ナンバーは切っているが、定期的にエンジンをかけ、調子を安定化させているとのことだ。 1992年式 AZ-1 オーナーが2003年に手に入れた走行距離わずか113㎞の92年式AZ-1。前のオーナーが娘さんのためにと購入したものの、乗ることなく新車時のままコンテナで保管されていた。このときすでにAZ-1オーナーだった忠男さんは、これ以上AZ-1は増やせないと思いつつも、中古車販売店で動態チェックをした際に、点灯したライトがあまりに悲しげで、気がついたら購入のサインをしていたという。タイヤも新車時のTOYOトランピオJISが装着されており、完全な新車状態。距離をのばさないようにするため基本的に乗ることはないが、エンジン内のガソリンが腐らない程度に動かしているとのこと。まさに博物館レベルの1台といえるだろう。 初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部