1リッターで3000km走る省燃費競技 ホンダ エコマイレッジチャレンジ「カーボンニュートラル燃料クラス」新設! 参戦者に話を聞いてみた
「本田宗一郎杯 Hondaエコマイレッジチャレンジ」は、1Lのガソリンでどれだけ走れるかを競うホンダ伝統の大会。10/12~13にモビリティリゾートもてぎで開催された第43回の今回は「カーボンニュートラル燃料クラス」が新設されたことが話題となった。従来のガソリンから燃料が変わるとどうなるのか…2つの参戦チームに話を聞いた。 【画像】ホンダ エコマイレッジチャレンジ「カーボンニュートラル燃料クラス」
1Lのガソリンでベトナムまで行ける?!
1981年にスタートした大会を起源とする「Hondaエコマイレッジチャレンジ」は、冒頭で述べた通り1Lのガソリンで何km走れるかを競う競技。ホンダの50cc車を改造した原型を留める車両から、完全にオリジナルの車両まで、いくつかのクラスに分かれていて、中学生や高校生のクラスも設定されるなど、幅広い層に門戸が開かれたモータースポーツだ。 過去の最高記録は2011年に達成された3644.869km/Lで、これは大会会場のモビリティリゾートもてぎから、ベトナムまで行けてしまう数値。実際の競技では走行中にエンジンを停止させ、惰性で走行する場面もあるため、リアル環境に反映させるのは難しいが、空気やころがり抵抗を極限まで低減した車両の姿は独特の迫力に満ちている。 そんな“エコマイ”に、今年からハルターマン・カーレス社のカーボンニュートラル燃料を使用する「カーボンニュートラル(以下CN)燃料クラス」が、従来のガソリンクラスに併存する形で新設された。これは2050年のCN達成を掲げているホンダの取り組みの一環だ。 大会会長を務めるホンダの加藤 稔 二輪・パワープロダクツ事業本部長は「全日本やモトGPではすでに使用されていて、今後は4輪のFIもCN燃料になります。ならばエコマイもCN燃料でやるべきと、昨年から準備を進めてきました。大変な部分もあると思いますが、参戦チームは我々ホンダと一緒に、CNに向けてチャレンジしていただきたい」と語る。 今大会では全222チームのうち、57のチームがCNクラスに参戦。そうなると気になるのは「従来のガソリンとどう異なるの?」という点だろう。そこで2つのチームに話を尋ねてみた。それぞれでCN燃料への理解度がかなり異なるため、解釈に違いがあるのがとても興味深い。従来のガソリンとポンと入れ替えて使ってみた例と、CN燃料の特性を理解した上で使った印象の違い…と、捉えてもいいだろう。 ◆各チームが創意を凝らして燃費を追求した、さまざまな車両が参戦するエコマイレッジチャレンジ。今回もてぎで開催された2024年全国大会の最高記録は、通常のハイオククラスで3010.105km/L、カーボンニュートラル燃料クラスで2516.072km/Lだった。 ◆大会会長はホンダ2輪部門の総責任者である加藤稔さん。WEBヤングマシンではすでにおなじみ?!