ロドリやカルバハル、サパタらも…膝十字靭帯の負傷が10月に多い理由とは?医師が分析
ドゥバン・サパタ(トリノ)やブレーメル(ユヴェントス)らが膝十字靭帯のケガで負傷離脱したことを受け、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が特集を組み、医師の分析を紹介した。 日本代表にも影響大!FIFAが画策する日程変更に「選手の意思」が尊重されないワケ サパタやブレーメル、ニコロ・カンビアーギ(ボローニャ)に加え、セリエA以外でもロドリ(マンチェスター・シティ)やダニエル・カルバハル(レアル・マドリー)らも膝十字靭帯を負傷し、長期離脱者が続出しているサッカー界。こうした状況を受け、『ガゼッタ・デロ・スポルト』は「膝十字靭帯のケガが最も多いのが10月」と指摘し、イタリアのイゾキネティック研究センターのフランチェスコ・デラ・ヴィッラ医師の見解を伝えた。 「我々は状況をモニタリングしているが、膝十字靭帯のケガはセリエAでも頻発しており、シーズン初めにより頻繁にみられる。10月が最も多く、ケガの数も圧倒的に多い。準備がやや足りないからだろう。一般的に十字靭帯のケガは、各クラブにつき2シーズンに1件の割合で発生している。これよりも多いクラブは、傾向を把握するために細部まで分析する必要があるだろう」 またデラ・ヴィッラ医師は「世界的に若手の膝のケガが男女で増えていて、検討していかなければならない」と指摘し、比較的若い年代でのケガの増加を懸念したほか、原因についても分析。近年、試合数の増加のほか、インテンシティやストレスが高まったことを挙げ、「プレーのインテンシティが高まり、加速や減速する機会が多くなった。十字靭帯のケガは特に減速する過程で起きている」と説明した。 さらに同医師は、十字靭帯のケガが発生する3つのケースを紹介している。 「1つ目はタックルで(ルイス)ファーガソンやカルバハルのケースだ。直接的な接触によるもので、これに関してできることは少ない。2つ目は間接的な接触によるもので、押されてケガを負ったブレーメルのケースだ。3つ目は接触に寄らないもので、選手は完全に単独で負傷してしまう。(ニコロ)ザニオーロのケースであり、サパタも部分的に当てはまる」 かつてインテルのチームドクターを務めたピエロ・ヴォルピ医師もまた、イタリア国営放送『Rai』のラジオ番組でケガの増加について分析。10月から11月にかけてと、カップ戦が再開する3月頃が多いと指摘している。ケガの背景については「試合数が多すぎるだけではない。試合数が多すぎるうえ、練習量が少ないからだ」と指摘。より頻繁にターンオーバーを行うことやリーグ内のチーム数を20チームから18チームに削減することを解決策に挙げた。