万博の「タイプA」パビリオン、全47カ国で着工へ 「外観完成」の目安は経過
2025年大阪・関西万博で各国が独自に設計、建設する「タイプA」パビリオンで、未着工だった最後の1カ国が近く着工することが1日、分かった。これで建設を計画する47カ国全てが着工することになる。 【表でみる】海外パビリオン建設をめぐる主な課題と、万博協会が示す「タイプA」建設スケジュール 万博を運営する日本国際博覧会協会は外観工事を10月中旬に完成するよう各国に求めていたが、それより遅い時期での着工となる。協会幹部は開幕までに完成するとの見通しを示すが、内装工事など課題も多く、同様の混乱を繰り返さない取り組みが求められる。 未着工だった1カ国は現在、パビリオンの配置や立面図など、着工に必要な最終的な書類を提出し、協会からの承認を待っている段階という。大阪府の吉村洋文知事は同日、47カ国目は地中海の島国マルタと明かした。 タイプAのパビリオンを巡っては当初、60カ国が建設を希望していたが、資材価格や人件費の高騰などを背景に一部が撤退したり他のタイプに移行したりするなどし、最終的には47カ国が建設することになった。ただ建設を決めた国でも準備が遅れ、協会がタイプA建設の目安とした10月中旬までの重機を使った外観工事の完了は、多くの国ができなかった。 協会幹部は47カ国目の着工について「一つの節目だが油断できない。今後も内装工事などがあり、各国と緊密に連携して進めたい」と語った。