結婚式の「ご祝儀3万円」はバブル時代の常識!? 令和は“3万円”じゃなくても大丈夫なの?
給与に対するご祝儀の負担は大きい
国税庁の調査によると、日本人の男性の平均年収は563万円、女性は314万円、全体の平均値は458万円という結果が出ています。仮にボーナスが年2回それぞれ月収の2ヶ月分相当が支給されるとすると、全体の平均月収は約29万円ということになります。 最近は物価の高騰といった理由から実質賃金はマイナスの状態が続いており、家計を考えるとバブル期から変わることのない3万円のご祝儀は痛手だと感じている人も多いでしょう。
こんな場合は3万円でなくてもいいかも
ご祝儀に3万円を包むのは、「数字の縁起担ぎ」という側面もあります。日本では奇数は「陽」の数字であり、縁起のいい数字という位置付けとなっています。逆に偶数は「陰」の数字であり、特に結婚式のような慶事では偶数は割り切れることから「別れ」を連想させるためタブーとされているのです。 しかし偶数であっても「2」は「ペア」、「8」は「末広がり」の意味にもなる縁起のいい数字という見方もあります。最近はこの「ペア」の2万円ご祝儀でもOKという考え方も広がってきているので、3万円が厳しい場合は2万円を検討するのもいいでしょう。 また会費制披露宴の場合は、案内状に記載してある会費を支払えばよく、ご祝儀は必要ありません。会費制披露宴は北海道などで主流となっていますが、最近はこのスタイルを取り入れるカップルが全国的に増えてきているといいます。会費制の場合はご祝儀不要であることを覚えておきましょう。
ご祝儀は額ではなく気持ちが大事
「ご祝儀は3万円」という価値観はバブル期から40年近く続いています。結婚式にかかる費用を考えると現代でも妥当な金額であるという見方もある一方、現代の平均年収の実質の手取りからすると負担の大きい額であるともいえます。 しかし本来ご祝儀とは大切な人の門出を祝う気持ちを表すものです。ある程度常識の範疇であれば、必ずしも3万円を包む必要はありません。家計を圧迫しない額とマナーをよく考えて、無理のない額を包むようにしましょう。 出典 ゼクシィ相談カウンター 結婚式のお金っていくらかかるの?気になる費用の基礎知識 国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査 執筆者:渡辺あい ファイナンシャルプランナー2級
ファイナンシャルフィールド編集部