ジョコビッチ、8強入りも右膝負傷で棄権を覚悟「プレーを続けるか迷った」[全仏オープン]【テニス】
ジョコビッチ、違和感があった右膝の状態が悪化「プレーできるかわからない」
現地6月3日、「全仏オープン」(フランス・パリ)シングルス4回戦で4時間39分の激闘を制したノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)は、試合後の会見で「プレーできるかわからない」と準々決勝をプレーするかどうかは未定だとした。 【動画】ジョコビッチ、ひざを負傷しながらもセットカウント1-2から逆転勝ちで8強! マッチハイライト 37歳のジョコビッチは、3回戦でロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同30位)とのフルセットの戦いを制して4回戦へ。4時間29分の試合時間もさることながら、大会史上最も遅い深夜3時6分に試合が終了した。 その翌日には第23シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/同27位)と対戦。第1セットを6-1で先取しながらも、第2セットで足を滑らせて第3ゲーム終了後にメディカル・タイムアウトを取った。一気に動きが悪くなり、サーブ&ボレーなど短いポイントで終わらせようとし、セルンドロのショットも追えない姿が目立った。 この2~3週間前から右膝に違和感があったと明らかにし、第2セット第3ゲームで足を滑らせたことで状態が悪化。「彼(セルンドロ)がドロップショットやコースを変えるたびに気持ちよく走ることができなかった。正直、このままプレーを続けようか迷った」と棄権を考えていたという。 それでも第4セット前に痛み止めを飲むと、動きとともにショットの威力、精度も戻り、7-5でセットを奪うと、最終セットは食らいつくセルンドロを振り切って6-3と勝利を収めた。 これまで幾多の試練を乗り越え、劇的な勝利を収めてきたジョコビッチは、“クレーキング”と称されるラファエル・ナダル(スペイン)も成し遂げていない全仏オープンで15年連続の8強入りとなった。 だが、喜びより心配が大きい。右膝の状態について、「薬の効果は長くは続かない。明日いくつかの検査をする」とし、「グランドスラムのいいところは、試合と試合の間に1日あること。明日、明後日とコートに立ってプレーできるかどうかはわからない」と次戦のプレーは不透明だと述べた。 この先の戦いではよりタフな戦いが強いられ、準々決勝では第7シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同7位)と対戦。昨年の決勝カードが再現される。
Tennis Classic 編集部