キングカズや山本昌さんより年上!「還暦レーサー」は現在6名、 選手寿命が長い競輪界の「年齢データいろいろ」調査
還暦レーサー一覧
※左から選手名、級班、府県、年齢 佐々木浩三 A級2班 佐賀 61歳8か月 北沢勝弘 A級3班 栃木 61歳5か月 小林覚 A級3班 神奈川 61歳3か月 谷尾佳昭 A級3班 岡山 61歳0か月 野崎修一 A級3班 栃木 61歳0か月 高橋京治 A級3班 埼玉 60歳2か月 ※年齢は2月22日時点 還暦レーサーのほとんどが最下位クラスのチャレンジ戦(A級3班)で奮闘しているが、現在の“最年長レーサー”佐々木浩三はA級2班だ。2番目の年長者である北沢勝弘は昨年11月と今年1月に落車に見舞われているが、いずれも1か月程度で復帰しているガッツの持ち主。3番目の小林覚は昨年12月に2度、今年は2月18日に1着を取っている。 オフシーズンがないため、一度デビューすれば長く休むことはできない競輪選手という職業。長きにわたり鍛錬を重ねている“還暦レーサー”には頭が下がる。その諦めず戦う姿に勇気をもらっている競輪ファンは少なくないはずだ。
逃れられない「強制引退」
一方で競輪界には「代謝制度」がある。成績不振が続くと強制引退となってしまう制度で、プロ野球でいう「戦力外通告」に近い。この制度により年間約60名が競輪界を去る。 毎年若い新人選手がデビューする競輪界で、ベテラン選手が生き残っていくことは簡単ではない。強制引退にならなくとも、オフシーズンがない競輪界で長く気力・体力を保つことは並大抵のことではないだろう。 2023年後期の審査では、先述した現役最年長レーサー森江信行氏(61歳8か月)が代謝となり、42年の現役生活を終えた。 引退には代謝による強制引退のほか、選手本人の意志で選手手帳を返納する自主的な引退があるが、ここでは2023年度に引退した選手の平均年齢と現役選手の平均年齢を比較してみたい。 ※左から項目、年齢 現役選手平均 38.3歳 現役選手平均(男子) 39.1歳 引退選手平均(男子) 45歳 現役選手平均(女子) 28.6歳 引退選手平均(女子) 34.3歳 現役選手と引退選手の年齢は男女ともにプラス6歳程度と、思いのほか大きく離れていない。これは幅広い年齢層の選手が現役で走っているということを示している。ちなみに2月22日時点での最年少選手はガールズの谷元音羽(19歳)である。 なお2月22日時点で、2023年度に選手登録消除となったのは78名で、そのうち60名が代謝による引退だ。