キングカズや山本昌さんより年上!「還暦レーサー」は現在6名、 選手寿命が長い競輪界の「年齢データいろいろ」調査
代謝選手平均年齢
※左から期、平均年齢 2023年前期 男子:48.6歳、女子:34.0歳 2023年後期 男子:48.6歳、女子:35.3歳 ※期末まで出走し、翌月末に「あっせん保留」となったものを「代謝」とする 女子の引退選手は全部で7名(うち6名が代謝)で、自主的に引退したのは矢野光世さんのみ。代謝となった選手の中には当時21歳の宮本杏夏さんと50歳の門脇真由美さんが含まれている。ガールズは代謝となった3名全員がデビューからわずか1年半だったこともあり、男子のように「年齢を重ねると成績が落ちてくる」という図式には必ずしも当てはまらない印象だ。 一方で男子選手は12名が自主的に引退した。故郷の村長選に当選し、兼業ができないことから引退した牛山貴広氏(42歳)や、S級最年長優勝記録保持者だった西川親幸氏(57歳)、シンガーソングライターとしての顔を持つ異色レーサーだった仲山桂氏(53歳)などだ。 全引退選手と代謝選手の平均年齢に大きな開きはない。他競技の選手寿命の短さからもわかるように、プロの世界は志半ばで道を断たれることがほとんど。自ら引退の時を選ぶということは一部の限られたアスリートにしかできない。 11月に自主引退した佐藤佑一氏(40歳)がラストラン後に話したように「やり尽くした」思いで身を引けることは、スポーツを生業にする者にとって幸せなことなのかもしれない。
競輪選手は主に獲得賞金で生計を立てる。2023年の全体の平均取得賞金は1407万9345円で、この金額は過去10年で最も高かった。 賞金王の松浦悠士は2億5000万円を稼ぎ、上位レーサーであるS級選手の平均取得額は2273万9110円。命をかけ、賭け事の対象となる厳しい職業だが、「もう一度夢を追いたい」という人にとって夢のある世界であることは間違いないだろう。