メジャー移籍目指す中日・小笠原慎之介、自主トレ先のシアトルから帰国 移籍交渉は代理人に一任「どこでもいきます」
中日からポスティングシステムを申請し、米大リーグ移籍を目指す中日・小笠原慎之介投手(27)が14日、自主トレを行った米ワシントン州シアトルから帰国した。約10日間滞在し、データ解析を専門とする「ドライブライン・ベースボール」で投球フォームなどを解析した。 【写真】練習中、巨人・岡本に体当たりする中日・中田翔 「いろいろな収穫がありました。もっと長くいたかったですね。ようやくいい感じをつかめてきて、それをもう少し安定させたかった」 充実した日々に小笠原は明るい表情だった。幼稚園の年中で大リーグ中継を目にしてから、メジャーリーグに憧れを持ち成長してきた左腕。5日から同施設に通い、動作解析。「下半身の力がうまく上半身に伝えられていない」とフィードバックを受け、軸足となる左脚を曲げた後の反動を球に伝える過程に課題があると指摘された。 「お尻でプッシュすることで上体に力が伝わる。つま先より膝が前に出てしまう癖があり、ふくらはぎなど(筋肉が)細いところでプッシュしてしまうので、押し出すときにつま先しか残っていなかった」と小笠原。改善に向けた練習メニューも習い、今後の自主トレでも継続してトレーニングをこなす。 また、持ち球のスライダーにも修正を加えた。カットボールに近い変化量だったが、握りを変えることで変化量が増加。「軌道を安定させるにはまだ時間がかかりますが、満足のいく変化量を出すこともできるようになってきました」と手応えを示した。 移籍先の交渉は代理人に一任しており、期限は米東部時間来年1月24日午後5時(同25日午前7時)まで。「できることは待つだけ。どこ(の球団)でもいきます」と夢を追う左腕。既に国際免許を取得し、シアトルでは運転も経験した。日本語の練習メニューを提案されたが、全て英語のメニューを受け取り、コミュニケーションもできる限り通訳を介さず会話したという。技術向上だけでなく、米生活への適応も意識した約10日間。最善を尽くして吉報を待つ。(丹羽政善通信員)