中古バイクの相場が史上最高値を更新中! 1000万円超えも続出!? 人気車種と取引額急騰の背景を解説
────────── 第2位 ドゥカティ 750SS(1974年) ────────── 第2位は世界的なコレクター市場が存在する1974年の750SSだ。過去にはグッゲンハイム美術館での展示やシルバーマン美術館に所蔵されていた経緯もあり、バイクの枠を超えたビンテージ価値が認められている。 なかでも歴史的価値を有するのは、401台限定生産された1974年モデルだ。当時、世界で最も盛り上がりを見せていたお祭りレース「デイトナ200」でCB750FRが優勝するなど日本車が台頭する中、ドゥカティは1972年の「イモラ200」で優勝。その記念として発売されたのがホモロゲーションモデルの74年型だ。 その人気ぶりは模造品も出回るほどで、価値はオリジナル度が高く未使用に近いほど高い。取引(買取査定額算出)に際しては、来歴やオーナー履歴のほか、各パーツの真贋など見極めるポイントが多数存在しており、専門的な鑑識眼が要求される。 日本国内の業者間オークションでは過去10年間に2台の取引が記録されており、2022年には801万円、2023年には1506万円で落札されている。驚くべきは2台ともエンジンがかからない不動車であった点だが、見栄えは良く極めてオリジナル度が高い個体だった。2023年に超高額取引となった背景には、車両の状態の良さもあるが、その間に急速な円安が進んだ点も大きいだろう。
────────── 第3位 VFR750R(RC30) ────────── 第3位はSBK世界スーパーバイク選手権の初開催から1990年シーズンまで3連覇を飾ったVFR750Rだ。 1980年代後半、バイクレースは世界中で盛り上がりを見せ、各メーカーは市販車をベースとしたレースマシンを開発し、しのぎを削っていた。そんななか、ホンダはTT-F1や世界耐久ロードレース選手権で活躍していたRVF750をベースとした市販レーサーを開発。それがVFR750Rだった。 本モデルはHRC製RVF750のレプリカ的な位置づけで、国内向けには1987年モデルが1,000台、海外向けには1989年までに4,000台弱が製造販売され、 国内向けの販売価格は当時最高となる148万円が設定された。 上述のNR750や750SSと比べると10倍近い生産台数となることから、国内の業者間市場でも毎年コンスタントに取引があり、直近2年間の平均落札額は452万円。価格は200万円~1000万円超までばらつきがあり、コンディションで取引が大きく変化する。なお1000万円に近い値が付くのは未使用に近い個体だ。事実、2023年に969万円と1054万円で落札された個体の走行距離は2kmと4kmである。次点の落札額は400万円台となっており、未使用に近い状態か否かで買取査定額は500万円近く変化することになる。