韓国で「誰もがうらやむエリート」が犯した「殺人事件」に“衝撃”が走ったワケ…!
センセーショナルな事件
先日、韓国・ソウルの繁華街の江南(カンナム)地区にあるビルの屋上で、20代の女性が恋人である25歳の男から刃物で刺されて死亡する事件が起きた。男は自らもビルから投身自殺を図ろうとしたものの未遂に終わり、警察に逮捕されたのであった。 【写真】文在寅の「引退後の姿」がヤバすぎる…衝撃ショットを見る! 恋人や配偶者に対する暴力が起ることもさることながら、この事件が現在、センセーショナルに報じられ、世論の大きな関心を集めている。その背景には、容疑者の男が誰もが羨むようなエリートでありながら恋人を殺害するという犯行に及んだことがある。 そして、それはまた韓国が抱えている社会問題を反映している事件ともいえる。 警察の発表では、恋人であった女性から別れ話を切り出された容疑者が悲観、女性を殺害したものと見られているが、女性が先月にも腕を骨折して入院していたという情報もあり、交際中に容疑者の男から暴行を受けていた疑いも含めて捜査中とのことであった。 そして、冒頭で容疑者の男について「誰もが羨むエリート」と表したのは、驚くべき学歴と経歴にある。それは、容疑者の男が韓国の最難関大学の1つで学ぶ医学生であり、さらに6年前の大学入学修能試験(韓国の大学入学試験)の満点取得者であったと報じられたからである。 動機など事件の全容が解明されていない中では、どんな意見も憶測の域を出ないが、順風満帆に来た容疑者の男にとって失恋が挫折であり、恋人に別れを切り出されたことを受け入れられないこと、自尊心を傷つけられた怒りなどが殺人という最悪の結果に向かわせたのではという向きもある。
学歴至上主義の弊害
それにしても、殺人を犯す人物が人の命と向き合う医師を目指す立場にあったということには背筋が寒くなるような思いがする。 また、今回の事件と、現在も断続的に続く政府の医学部定員の増加方針に反発した一部医師によるストライキを絡めながら、「殺人を犯す医学生も、ストを継続させる医師も、自分本位であり、こうした者達が韓国の医療を目指したり、携わっていることを残念だ」と指摘する声も出ている。そして、そこには韓国社会が抱える歪んだ学歴至上主義の弊害をも実感するのである。 韓国の歪んだ学歴至上主義を身近で感じるのは、母親同士で集まった時に必ずと言っていいほど、子どもの進路や塾、教育にかかるお金といった話題で持ち切りになることである。そして、極端に言えば、子どものへの私的教育にお金をどれだけかけるかを競い合うかのような会話をするのである。 多くの親はこうした韓国での過度な教育に矛盾やストレスを感じながらも、周囲と同じでなければ不安という気持ちが勝り、ゲームにどんどん課金するかのように塾や家庭教師、オンライン講座など私教育に投資していくのである。
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