【交通・乗り物NEWS】被災から2年 運休が続くJR米坂線の未来は 廃線となった県外の路線を通じて考える 《新潟》
利用者数が最下位
廃線前、岩泉線の利用者数は東日本管内に67ある在来線のうち最下位。平均利用者は46人(1日1㎞あたり)。赤字路線でした。 岩泉町の石井良二さん 「うちらにしても新潟にしても収益にならないところは(JRは)割愛したい。(JRの気持ちは)わからないでもない」 町の中心にある岩泉駅は町有の施設として、切符売り場もそのままの姿で残されています。 岩泉町役場に務める應家義政さん 「(事故後)JRの資金で道路のトンネルを作ったんですけれど、前後(の道路)が直っていないので、まだ通院の高齢者たちがきついんです」 「秘境路線」とも言われ、その風景が乗る人を楽しませた岩泉線。 観光客 「自分が乗っていた鉄道が廃線になったら悲しい」
住民の思い
住民 「線路がつながっていれば日本全国つながっていたわけですから。1本でも(線路を)取れてしまえば断ち切れてしまう」 石井良二さん 「やっぱり寂しいわね。地元の唯一の交通手段だったしね」
「公共の足がなくていい、という話は出ていない」
JR東日本は2023年11月、平均利用者数(1日1㎞当たり)が2000人未満の区間を発表しました。 県内では羽越線など7路線10区間が該当。人口が減り続ける地方にとって鉄道の存続は大きな課題となっています。 米坂線をめぐり、JRは「バス転換という選択肢を取った場合には鉄道を並行して存続させることはない」としています。 JR東日本 白山弘子 新潟支社長 「(米坂線沿線は)自家用車の利用がかなり進んだ地域であると我々は考えております。いわば鉄道離れが進んでいるということはひとつ言えるかなと感じておりました。地域の公共の足がなくていいという話は全く出ていないです。最終的なゴールがどうなるにしても前に向けて建設的な議論をしていきたいと思っています」