食卓に並ぶおいしいアイツ。海の中ではどうしている?【へんないきもの・クラゲ編 vol.05】
胡麻和えにしてもおいしい食用クラゲの代表格「ビゼンクラゲの仲間」
東アジアで古くから食べられてきたクラゲの一種がビゼンクラゲの仲間です。エチゼンクラゲ同様に大型のクラゲで、傘の直径は50cm前後あります。 「ビゼンクラゲの仲間は最高級の食用クラゲとして扱われ、有明海では漁業の対象となっています。アカクラゲと称され魚屋で販売されています」(池田さん)。 中華料理のほか、胡麻和えなどにも適しています。
肉がやわらかめで刺身にしてもおいしい「ヒゼンクラゲ」
ビゼンクラゲと名前が似ていますが、こちらも食用で知られ、8~10月頃に有明海で漁業が行われています。 「傘径は70cmほどになり、傘の表面は固くざらざらしています。有明海ではビゼンクラゲの仲間を『アカクラゲ』と呼ぶのに対して、ヒゼンクラゲは『シロクラゲ』、と呼んでいます」(池田さん)。 ビゼンクラゲと比べると肉質はやや、やわらかいのが特徴で、ほかのクラゲと同じように塩蔵などの加工をされて食べられます。刺身としてもおいしいクラゲです。
クラゲが入ったラーメンが水族館の名物?
ちなみに、鶴岡市立加茂水族館の食事処では、クラゲラーメンやクラゲ定食などの多種のクラゲ料理を提供しています。 「地元の庄内でとれた食材とともに、クラゲを使った料理を提供しています。クラゲラーメンやクラゲ御前などが人気ですね」(池田さん)。 クラゲラーメンはクラゲが練り込まれた麺を使用しています。鶏ガラ醤油ベースのスープもおいしいと評判です。 クラゲ御前は、上でも紹介したエチゼンクラゲ、ビゼンクラゲ、ヒゼンクラゲがサラダや和え物として登場します。それぞれの味を食べ比べてみてください。
平野智美