退職後の健康保険は「任意継続制度」と「国民健康保険」どっちがお得?シミュレーションしてみた
2年目は国民健康保険に加入した方がお得な場合も
国民健康保険の保険料は前年(1月~12月)の所得をもとに算出するため、退職して1年間無職だったり、収入が少なかったりした場合は、2年目からは国民健康保険に加入した方が保険料が安くなることがあります。 たとえば、1年間無収入だった場合は、均等割が7割軽減されて、年間の保険料は約2万円(※)となります。 ※東京都世田谷区在住の40歳未満単身者の場合
どちらか選ぶときに気をつけたいこと
ここでは、任意継続被保険者制度の例として協会けんぽの保険料を参考にしました。 勤務先の健康保険組合によって、保険料率や保険料の上限は異なります。試算する際は、健康保険組合のホームページなどで保険料率や上限などをしっかり確認しましょう。 国民健康保険の保険料もお住まいの市区町村ごとに異なるため、こちらも自治体ホームページで確認しておきましょう。 また、保険料の安さだけでなく、保険給付の内容も選ぶ際のポイントになります。 たとえば、入院や通院したときの自己負担額が付加給付によって少なくなるなど、健康保険組合独自の給付を設けている場合があります。 保険料だけでなく給付内容もしっかり確認してから、退職後の健康保険を決めるといいでしょう。
参考資料
・全国健康保険協会「任意継続とは | こんな時に健保」 ・全国健康保険協会「令和6年3月分からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)」 ・世田谷区「保険料の計算方法」 ・世田谷区「保険料の軽減・減免について」
石倉 博子