フランス債、過去のスプレッドもう戻らず-極右の過半数回避でも
マクロン大統領の与党連合が世論調査の結果を覆し、議会の過半数を得る予想外の展開となったとしても、リスクプレミアムは残る公算が大きいとソシエテは警告する。極右勢力の伸長で法案可決が難しくなり、改革が阻止される可能性があるためだ。
ソシエテの金利戦略責任者アダム・クルピエル氏は、与党連合の過半数という市場にとって「ベストシナリオ」が実現するような場合も「フランス債の特異的なプレミアムは縮小しても完全な消失はあり得ないのではないか」と見解を示した。
この場合、フランス債とドイツ債のスプレッドは縮小するだろうが、50-55bpのレンジを下回ることはないだろうとクルピエル氏は予想。RN勝利なら75-90bpあたりが新たなレンジになり得ると続けた。
「フランス債の環境が変化するリスクを、当局は過小評価しているとみられる」と同氏は述べた。
原題:Le Pen’s Rise Sets Up French Debt Market for Years of Pain (2)(抜粋)
--取材協力:Sujata Rao、Naomi Tajitsu.
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Alice Atkins, William Horobin