「VAN(ヴァン)」の歴史と振り返る“アイビールック”と“みゆき族”
3つボタン仕様の第1ボタンがラペルで隠れていて、真ん中の第2ボタンだけとめるというスタイルは、VANに限らずアメリカントラッドの定番となります。 VANではブランド初期の頃にも『IVY MODEL』というブレザーを出していて、これは3つボタンの上の2つをとめて着るもので、スタイルの変遷がわかりますね。現在はパターンメイドにて対応しています。 そしてみゆき族といえばVANの紙袋を二つ折りにし、クラッチバッグのように脇にはさんで持ち歩く、というのが彼らのなかで流行し、みゆき通りではVANの紙袋を持った人が多く見られたといいます。この事柄からもVAN=みゆき族というイメージがついたのかもしれません」
マイケル・ジャクソンも着た「スタジアムジャンパー」
スウィングトップ、ブレザーと定番アイテムを見せてもらったが、VANの定番と呼ばれるアイテムはそのほかにも「BDシャツ」、「トレーナー」、そして「スタジアムジャンパー」などがあげられる。 そこから「スタジアムジャンパー」を紹介してもらおう。今シーズンは特におすすめしたい限定の「プレミアムスタジアムジャンパー」というシリーズがあるという。
「1988年に制作したスタジアムジャンパーをマイケル・ジャクソンが来日した際にヴァンヂャケットの社員がプレゼントとして当時手渡したもので、その後自叙伝の『MOON WALK(ムーン ウォーク)』をはじめ、約1万7500人のファンが集まったマイケル・ジャクソンの追悼式でも大きなスクリーンに映し出されるなど、着用している写真がいくつも残されています。
今回は顧客様を中心に復刻モデルとして受注生産のみで製品化しました。」
「そしてもうひとつ“アメリカンフットボール”をテーマにフルデコレーションを施したジャンパーもご紹介させていただきたいのですが、VANは1964年に『VAN GUARDS(ヴァンガーズ)』という名のアメリカンフットボール・チームを発足し、1970年代のアメフトの普及に貢献しました。