FW宮本周征のV弾で帝京が前回王者の桐光学園を撃破 サテライトと“ダブル優勝”
横山杯第24回全国ユース招待サッカー大会最終日は12月28日、茨城県神栖市で行われ、1st TOPの決勝は帝京(東京)が2連覇を目指した桐光学園(神奈川)を1-0で下し、栄冠を獲得した。帝京は1stサテライトでも桐光学園と決勝を争い、2-1で制して“ダブル優勝”を飾った。TOPの最優秀選手は帝京のGK大橋藍(2年)が受賞し、サテライトは帝京のMF小西琉斗(2年)に贈られた。 【フォトギャラリー】帝京vs桐光学園 帝京の陣形は4-2-3-1で、桐光学園は4-4-2。左MF吉田晃大(2年)がアグレッシブな動きで相手陣営に攻め込み、FW伊藤壮喬やFW丸茂晴翔(ともに2年)の前線も活発にアタックした桐光学園が序盤はやや優勢に試合を進めた。しかし帝京の堅固な守備ラインは、タイトな応対と的確なマークの受け渡しでペナルティーエリアへの進入を許さず、流れの中からは決定的な場面をつくらせなかった。 冷や汗をかいた唯一のシーンが、キックオフから間もなくの2分、右FKからCB田中智也(1年)に打たれたヘディングシュートだけだった。 しかし桐光学園も粘り強く堅実な守りを続け、守備ラインを崩されることはなかった。 帝京の好機は2度。16分のMF近江智哉(2年)が23メートル付近から狙ったFKのほか、22分に1トップの森田晃(2年)が右FKをヘッドで合わせたが、いずれも決定打とはいかなかった。 前半は両チームとも決め手を欠いて0-0で折り返した。 前半の終盤からボールを握る時間帯が増えていた帝京は後半2分、MF宮本理央(1年)の右クロスから近江がシュート。5分には森田が絶好のシュート態勢にまで持ち込んだが、相手のCB増田遥希(2年)の素晴らしい対応に阻まれてしまう。15分にも途中出場のMF永田煌(2年)が軽やかに運んで右から打ったが、枠を捕らえ切れなかった。 後半の桐光学園は13分にMF福尾涼太(1年)を投入して得点を狙いにいったが、帝京の長身CB田所莉旺(2年)を中心とする堅ろうを揺さぶれず、ビッグチャンスをほとんど構築できなかった。 帝京がとうとう22分に均衡を破る。後半15分から送り込まれたFW宮本周征(1年)が、ゴール前のこぼれ球を拾うとキックフェイントを入れてマークをはがし、ゴール右隅に決勝点を流し込んだ。 この後も危なげなく試合を進め、3分あったアディショナルタイムも有効に時間を刻んでいると、タイムアップの笛が鳴った。 (文・写真=河野正)