早大 100回目の早明戦で決めた17年ぶりの全勝V 死闘制した大田尾監督「ふさわしい内容」
「関東大学ラグビー、早大27-24明大」(1日、国立競技場) 対抗戦は早大が明大に27-24で勝ち、7戦全勝で6年ぶり24度目の優勝を果たした。全勝で制するのは17年ぶり。明大は5勝2敗となった。伝統の「早明戦」は1923年に始まって100回目。通算対戦成績は早大の56勝42敗2分けとなった。対抗戦は全日程が終了し、2位は6勝1敗の帝京大。3位明大、4位慶大、5位青学大までが全国大学選手権に進む。6位以下は筑波大、立大、日体大。 ノーサイドの笛が響いた後、4万人超の観衆から両チームをたたえる拍手が鳴りやまなかった。ラストプレーまでもつれた死闘を制した早大の大田尾監督は「100回目にふさわしい内容だった。プレッシャーに勝った学生たちにおめでとうという気持ちでいっぱい」とたたえた。 前半13分に先制するも、その後は一進一退でシーソーゲームの展開となった。17-17の後半21分、決勝トライを挙げたのは日本代表に選出され、飛躍の1年となったFB矢崎だ。ゴール前でボールを受けると、タックルに来た相手2人を吹き飛ばし、その後カバーに入った3人も振り払った。「(スペースが)空いてたから行った」と淡々と振り返ったが、格の違いを見せた。 10月に大敗したニュージーランド代表戦では世界との壁を痛感。欧州遠征に参加せず大学に戻った後、悔しさを胸に自身を見つめ直した。気負いがなくなり「マインドセットをしっかり持てた」と矢崎。指揮官も「アスリートとしてステップアップしている」と成長に目を細めた。 最後は1トライで逆転されるピンチの中、明大の猛攻をしのぎきり、17年ぶりの全勝優勝をつかんだ。メモリアルな勝利にも「新たなスタート」と喜びに浸らず先を見据えた矢崎。早大の中心選手として、歴史をつくっていく。