「103万円の壁」の引き上げによる税収の減収見込み額は176億円に上るとの試算を明らかに 静岡市 難波喬司市長
静岡市の難波喬司市長は「103万円の壁」の引き上げによる税収の減収見込み額が176億円に上るとの試算を明らかにし、国に対して代替措置を講じることを求めました。 静岡市 難波喬司市長 「176億円はとんでもなく大きな額。静岡市の市民税から言うと、12%ぐらいになります。地方税の減収については非常に注意が必要だと思っております」 「年収103万円の壁」の引き上げをめぐり、苦言を呈した静岡市の難波喬司市長。 年収の非課税枠が178万円に引き上げられた場合、市民税の減収額は176億円に上るとの試算を初めて示しました。 静岡市 難波喬司市長 「年収200万円を超える方々についてもですね、これ全員減税になるわけですね。それで、その減税になった部分が市民税の減収になる。全個人に対して減収になるような制度設計というのはですね、これは適切ではないとはっきり私は思っています」 今後の議論で焦点の一つとなる財源をめぐって、静岡県内では懸念の声が相次いでいます。
浜松市 中野市長
引き上げをめぐっては、浜松市からも懸念の声があがっています。 浜松市 中野祐介市長: 「我々地方税を巻き込んだ形での課題への対応はやめていただきたい」 浜松市の中野祐介市長は年間200億円以上の減収が見込まれるとの試算を示しています。 また、静岡県全体では1090億円ほどの減収となる見込みで、県の担当者は「広く行政サービスに充てられていて、そのまま減収となれば、影響はかなり大きい」としています。
国に財源措置を求める
22日の会見で難波市長は、年収の壁の引き上げ自体は経済の活性化や働き控えの解消になると評価した一方、一定以上の所得がある人も減税の恩恵を受けることで、地方の税収が減れば、市の裁量で取り組んできた行政サービスにしわ寄せがいくのではとの懸念を示しました。 静岡市 難波喬司市長: 「今でもギリギリでやってる状況なので、それについては地方税の財源措置をしっかりしていただくということが大事」
榛葉幹事長は
こうした中、22日壁の引き上げを掲げる国民民主党の榛葉賀津也幹事長は… 国民民主党 榛葉賀津也幹事長 「103万円の壁を突破することを自民党、公明党が飲んでいただき、そして何よりもですね、最初の文言に手取りを増やすためにみんなで協力するという文言が入ったこと、この3者の協議の高く評価をしたいと思います。手取りが上がるように、税金を国民の皆さんにお返しできるように努力をしたいと思います」