虎のソナタ 小谷野コーチと虎戦士の楽しみな〝化学反応〟 一見、怖そう！？でも実は愛されキャラ
藤川阪神の練習に、新しい顔が加わった。小谷野新打撃チーフコーチが合流。ナインへのあいさつでは「顔が怖くて話しかけにくいかもしれないけれど…」と笑わせたとか。 【写真】小谷野コーチ「顔が怖くて話し掛けにくいかと思うけど…」 一見、怖そう。でも実は…。 というアピールをしたかったのだろう。が、残念ながら「小谷野」でネット検索すると、鬼のような形相の、有名なシーンがすぐに出てくる。2018年のオリックスvsソフトバンク。死球をぶつけられた選手・小谷野がバットをほうり投げて（投げ方が実にカッコいい）、怖過ぎる顔でマウンドに歩み寄る－。 この試合は「近鉄vs南海」の復刻シリーズだった。縁もゆかりもない近鉄のユニホームに袖を通していた選手・小谷野だが、これが実に似合っていたのだ。しかも、乱闘寸前の大暴れ。 喜んだのは近鉄バファローズのオールドファン。荒くれもの（？）が集まった「いてまえ打線」の継承者が、今の時代に生きていた！と賛辞の嵐に。SNSの世界では「名誉いてまえ戦士」に任命されてしまっている。 「小谷野さんといえば、あの映像のイメージが強いですよねぇ」 野球の知識はサンスポでもトップクラスのトラ番・須藤佳裕も、その動画の存在は知っていた。 誤解のないように付け加えるなら、小谷野コーチは普段はすごく気さくだ。担当記者と選手として接したときも、こちらが質問していないのに、記者の狙いを察知して、数々のエピソードを自ら提供してくれた。ヒーローになった際の〝いい話〟が蓄積されて、使い切れなくなったほど。 引退を決めて臨んだ18年のシーズン最終戦では、応援団がオリックスと日本ハムの応援歌を交互に演奏。自身のラスト采配でもあった福良監督（現オリックスGM）も「自分のことでは泣かないけれど、栄一を見てたら泣けてきた」と涙。愛されキャラなのだ。 タテジマ戦士と、どんな〝化学変化〟を起こして強化してくれるのか。〝外〟から見ていた目に期待したい。 「小谷野さんも楽しみですが、野村コーチ、田中コーチが1軍に加わることで、ずっと一緒に練習をしてきた2軍の選手が、抜擢（ばってき）されるんじゃないかと思うんです」
