米利下げ幅は他の主要中銀より小幅と見込む-ピムコの債券投資戦略
ピムコ・インターナショナル・ボンド・ファンドは年初から4月1日までで1.3%のプラスとなり、ベンチマークやほとんどの同種ファンドを上回っている。ボールズ、グプタ両氏がロレンツォ・パガーニ氏と共同で運用するこのファンドは、1年間のベースでもアウトパフォームしている。
今のところ、多くの中銀が6月に緩和を開始する可能性が高いという見方で世界の市場はほぼ一致している。しかしピムコの見立てでは、経済見通しが異なるため、このコンセンサスにはもろさがある。
グプタ氏は、「多くの国で150-170bpの利下げが見込まれており、ほぼ同じだ。しかし、成長については脆弱(ぜいじゃく)性がある」と述べた。
アトランタ連銀の見積もりによれば、米国は年率2.8%のペースで経済が拡大している。これに対し欧州は0.5%かそれ以下だとグプタ氏は指摘した。
インフレの動向は、金融当局や債券のポジショニングにとって極めて重要だ。米国が6月にも利下げをする確率は、堅調なデータを受けて50%をわずかに上回る程度に低下した。トレーダーは今年の米利下げ幅予想を当局見通しの75bpを下回るところまで後退させた。
ボールズ氏は、利下げに関して「米国は短期的に世界の他の国・地域に比べ小さくなる公算が大きい」とし、「米国はまだ経済活動を鈍化させる必要があるが、世界の他の地域では既に鈍化している」と話した。
原題:Pimco Boosts Bond Bets That Fed Will Cut Less Than Global Peers(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Michael Mackenzie, Greg Ritchie