NZ第3四半期GDP、前期比1.0%大幅減 景気後退入り
[シドニー 19日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が19日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は、季節調整済み前期比で1.0%減少した。2四半期連続のマイナスで、テクニカルリセッション(景気後退)に入った。積極的な利下げがさらに必要になることを示す内容となった。 減少幅は市場予想の0.2%を大きく上回った。第2・四半期も1.1%減と大幅に下方改定された。 NZ準備銀行(中央銀行)の予測も0.2%減だった。 前年比では1.5%減少。市場予想は0.4%減だった。 NZドルは米連邦準備理事会(FRB)のタカ派的利下げを受けて既に2.2%下落していたが、GDP統計を受けて0.5614米ドルに下げ、2年ぶり安値を更新した。 NZ準備銀行(中央銀行)は既に金利を125ベーシスポイント(bp)引き下げており、政策金利は現在4.25%となっているが、市場では中銀がさらに金利を引き下げるという観測が高まった。スワップ市場は現在、2月に50bpの利下げがあるとの見方を90%織り込んでいる。2025年末までに金利は3.0%に低下すると予想されている。 キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、アビジット・スーリヤ氏はGDP統計について「誰もが予想していたよりもはるかに悪かった」とし、「経済の悲惨な状況を踏まえると、2月に75bpの大幅な利下げが行われる可能性が高まっている」と指摘。「中銀が中立金利を下回る水準、最終的には2.25%まで金利を引き下げると一段と確信している」と語った。 ウィリス財務相は声明で「この後退は高インフレが経済に及ぼす影響を反映している」とし、「中央銀行は意図的に景気後退を起こし、それが成長を抑制した」と非難した。