ロシア重油流出、油まみれの鳥が次々 「最悪の環境災害」の可能性も
ロシアのタンカー2隻が座礁して重油が流出した事故で、ロシア南部クラスノダール地方の沿岸に重油が流れ着き、油まみれの海鳥が次々と住民らに保護されている。当局は重油の除去を急いでいるが、2年以上かかるとの見方もあり、「黒海で最悪の環境災害の一つになる可能性がある」との指摘も出ている。 【写真】ロシアのノボシビルスク州で2023年9月、畑に緊急着陸したウラル航空のエアバスA320を見に来た人々 2隻のタンカーは15日、ロシアとウクライナに囲まれたアゾフ海と黒海をつなぐケルチ海峡で悪天候のため座礁。計9千トン以上の重油を積み、そのうち約3千トンが流出したとみられる。 ロシア緊急事態省は、クラスノダール地方の黒海沿岸が、少なくとも49キロにわたって重油で汚染されたとしている。 懸念されるのが海域の動植物への影響だ。ロシアのSNSでは、油まみれになった鳥の写真や動画が投稿されており、「海の生態系に壊滅的な結果をもたらす可能性がある」と懸念する専門家もいる。
朝日新聞社