TikTokで最近やたらと「ショートドラマ」を見かける「深いワケ」…企業の動画で400万回再生も
---------- 最近、TikTokで大流行している縦型の「ショートドラマ」。パーソルグループ、タップルなどの企業アカウントでも活用され、Z世代マーケティングの切り札として注目を浴びている。なぜ、ここまで人気を集めているのか。ビジネスにどう活用するべきか……。SNS運用にくわしい、株式会社リソースクリエイション代表取締役の高田桂太郎氏が解説する。 ---------- 【写真】「韓国の制服」が日本の女子の間で流行中… 大人は知らないその理由
「ショートドラマ」はなぜ人気なのか?
TikTokといえばダンスを踊って投稿するアプリという印象が強かったが、その印象は今や大きく変化しつつある。「踊ってみた」の動画から始まり、次第に料理動画など実用的なコンテンツの発信へと進化していった。 最近では縦型の「ショートドラマ」が大流行しており、TikTok公式が発信している広告もドラマ仕立てで作成されていることから、その推奨ぶりが伺える。 非常に注目を集めているアカウントでは、「【ごっこ倶楽部】」や「【ぱくしードラマ】」が挙げられ、フォロワー数はそれぞれ、160万人、30万人を超える大きなアカウントとなっている。 ショートドラマの人気の裏側を、作り手側と視聴者側の視点からそれぞれ解説していく。 まず、作り手側の傾向として、テレビに比べ自由度が高いこともあってか、テレビや映画業界経験者の参入が多く見られる。そのため、シナリオや演出が工夫され、視聴者を引き込む力が非常に強い作品が増えている。これまではアマチュアらしさが残る動画フォーマットが多かった中で、クオリティが一層向上しており、テレビドラマや映画に劣らない動画が投稿されている。 視聴者側の視点としては、ショートドラマの特性である短時間の中に凝縮されたストーリーが魅力となっている。また、短時間であってもキャッチーな展開や感動的な結末が用意されているため、飽きずに最後まで見続けることができる。このようにして視聴者は短い時間でも満足感を得られる。 さらに、日常生活の中で誰もが経験し得る小さなドラマや感情の揺れ動きを描くことで、自分の経験と重ねあわせることができる。この共感性の高さが好まれる大きな理由である。 現代の視聴者は多忙であり、長時間のコンテンツを閲覧する時間が限られているため短時間で感動や共感を得られるショートドラマはとても魅力的な選択肢となる。 また、コンテンツは多くの場合、感情に強く訴える内容で構成されている。これにより、視聴者は感情的に引き込まれ、短時間であっても強い印象を受けることができる。このような感情的な引き込みが、記憶に残りやすく、結果として人気を支えているのだ。