ヤクルト・村上宗隆「たくさんしかってくれた」引退表明の師匠・青木宣親へ恩返しの26号「一つでも多く勝って笑顔でハイタッチを」
◇13日 ヤクルト7―2巨人(神宮) 感謝の豪快弾だった。ヤクルト・村上宗隆内野手が1回にセ・リーグトップの本塁打数を更新する先制の26号3ラン。1死一、三塁のチャンスで巨人先発・山崎伊の直球をバックスクリーンに放り込んだ。「完璧でした」。師匠の青木が今季限りでの引退を表明した後に迎えた一戦で「チーム青木」の出世頭が恩返しの快音を響かせた。 「たくさん迷惑をかけたりしましたけど、今こうしていい野球人生を歩めているのは、本当にノリさん(青木)に出会ったおかげ。本当に感謝しています。人ごとじゃなく愛を持って接してくれました。まだ若くて人間的にも駄目なところを面と向かってたくさんしかってくださいました」 2022年の三冠王など球界を代表するスラッガーに成長した村上は、1年目のオフから青木の宮崎自主トレに参加。経験豊富なベテランが主宰する「青木塾」で一皮も二皮もむけた。トレーニング後も一緒に過ごすことで野球に取り組む姿勢だけでなく、社会人としての心構えなどプロのイロハをたたき込まれた。 「一つでも多く勝って最後は笑顔でハイタッチできるシーンが増えれば」。ともにグラウンドでプレーできる機会は残りわずか。この日の3ランで打点もリーグトップに浮上した。恩義ある大先輩の新たな門出に花を添える2冠達成を目指してラストスパートをかける。
中日スポーツ